美山たそがれメール

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母の形見

2020年08月01日 | 日記

昨日京都から来た従妹と母の墓参りと実家の

仏壇に参って来た。弟のお嫁さんが「お姉さん、気にいったものが

あったらお持ち帰りください」と言った。

私は桐の和箪笥に入っている付け下げの着物と和箪笥をもらいたいと

言った。この箪笥は祖母が嫁入に持ってきた物で、母はよい着物や喪服など入れていた。

亡くなる2年前ごろから実家に行くたびに「葬儀用の着物準備しておいてね。葬式で

困らないようにと」念を押した。「この付け下げで行こうかな。おばあちゃんの

持っている最高の物や」と相談した。私はとっさに

「この着物はもったいないわ。燃やしてしまうのだから。この着物は

私でも着れるわ」と答えた。

それから、母の葬儀まで気にもしていなかった。骨折後、歩くことが

できなくなり、特養に入った。そして10か月後の今年の5月30日老衰で

呆気なく逝った。92歳で年には不足がなかったが。

納棺の時母の着物を見て驚いた。葬儀用とちゃんと準備がしてあったが

着物が紫の無地の着物に変わっていた。

私は母が上等の着物は私のために残してくれたと直感した。

そして、今日その着物だけを母の形見としてもらってきた。