この橋の下はJR四谷駅です。甲州街道から麹町ー半蔵門への道に架けられまし
た。明治になってフランス式陸橋に架け替えることになり、道路と直線になるよう
にして、大正2年(1913)10月完成、長さ30m、幅23mです。その後、
多摩ニュータウンの長池見附橋として移設されましたが、元の橋の景観が再現され
ています。なかなか赴きのある橋です。装飾のデザインが洗練されていますね。親
柱に取り付けられた、いくつかのランプを組み合わせた優雅な形は見事な橋灯で、
当時の設計者を褒めたくなります。
江戸時代は、街道から直線的にお城に近づくことを避けて、右折左折を繰り返す
ように整備されていたと言います。浅草御門も筋交い橋であったように、ここでも
「食い違い」で、甲州街道からずらして架けられていたとのことです。江戸城防衛
にはいろいろな工夫をしていたものですね。