散歩の時に見つけた

東京都内を散策しますが、こんな所にこんな物がと再発見します。写真等を添えて記録します。

金蔵寺(千住2丁目)

2012-09-04 06:34:45 | Weblog
    

        

 北千住駅西口近くに金蔵寺(こんぞうじ)というお寺さんがあります。創建は鎌倉時代の建

武2年(1335)と伝えられ、ご本尊は閻魔大王。この閻魔様は通称「そばえんまさま」と

いうそうですよ。なんでもここの閻魔様は蕎麦つゆの香りにひかれ、毎夜のように蕎麦屋に通

いつめたといいますね。それも、同席するお客さんが怖がるといけないので、若い女性に姿を

変えて行ったといいますから、なんとも優しい閻魔さまですね。  

    

 千住は日光街道第一の宿場と知られていますが、遊女を置く宿もあって、遊女屋は36軒で

150人ほどの遊女がいたと伝えられます。お寺の門を入って左手には、身よりも分からない

遊女たちの霊を慰めるための供養塔があります。その右には無縁塔が建っています。こちらは

天保8年(1837)の大飢饉の餓死者を慰める供養塔です。塔に刻まれた文字によると、当

時828名が餓死し、そのうち370人を金蔵寺に葬ったことが分かります。供養塔の前に立

つてその昔を思い、思わず合掌してきました。