南千住5丁目に豊国山回向院がある。過去は両国回向院の別院であったが、現在は独立して
います。この寺には安政の大獄により刑死した橋本左内・吉田松陰ら、また「毒婦」といわれ
た高橋お伝などの歴史上の有名人物が葬られています。
今回は、こぶしを握った腕の形をしたお墓「腕の喜三郎」のおはなしを。喜三郎は寛永19
年生まれ、寛文のころ江戸神田で旗本奴と喧嘩して相手を数人切ったが、自分も片腕を切られ
て落ちんばかりになったので、その腕を鋸で切り取らせたといいますからすさまじい。以来、
腕の喜三郎とよばれ、のち歌舞伎などに脚色されました。隣は左へ高橋お伝、河内山宗俊の弟
分といわれた片岡直次郎、鼠小僧次郎吉の墓です。いずれも有名人ですね。