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享保の時代、因幡藩も、例にたがわず厳しい財政状況の中で、なんとか藩を切り盛りしていた。幕府から派遣されていた剣術指南役の松宮十三。表向きはその名のとおり、剣術指南役だが、その実は幕府のはなった密偵で、藩の内情を調べているのはわかっていた。
隠し田や隠し蔵、幕府の度重なる無理難題を潜り抜けながら、なんとか藩の財政の足しになるべく、苦労して貯めたものも、ばれてしまった暁には、きついお咎めと、さらなる重税、大きな普請の命令が下されてしまう。何とかして松宮の口を封じなければならない。
一方、若き藩士たちは、日々、剣の訓練を研鑽し、中でも香川廣樹は、めきめきと腕を上げ、他藩への剣術修行の願いを申し立てていた。しかし、自分の感情をむき出しにする剣は、松宮の不興を買い、その願いは聞き届けられない。かつて、藩の失態を父が背負い、すべての責任を負って廣樹の父は、命を絶っていた。
藩の存亡の危機に、他の家臣たちはおろおろするばかり。城代の荒木は決断を迫られていた。松宮を葬る。しかし、下手人が藩と関係があってはならない。私怨にて殺されたことにしなければならない。
指南役の松宮を斬るのは容易なことではない。命を下されたのは師範役の原田大八郎。そして、罪をなすりつけられたのは香川廣樹。。。。廣樹に迫る追手。その中には、姉のいいなずけの木村もいた。廣樹が、そんなことをするはずがない。しかし、廣樹を討つ!という藩の命に背くわけにはいかない。追手たちと相対する廣樹。。。。
というようなことで、この映画、かつて自主製作で注目され、そのあと家業の建設資材メーカーの社長となり、そのあとにはたまた映画界に戻ってきたという変わり種の監督の作品である・・・と言うことは、あとでから知りました。へーー、そんな人もいらっしゃるんですね。情熱をいつまでも持ち続け、映画にさまざまなものをつぎ込んだ!というパッションは感じました。
うーん、でも、映画は・・というと、一本調子で荒く感じてしまい、宣伝文句にあった小林正樹監督の作品と並べるのは、ちょっとおこがましいかなっと。確かに重厚は重厚なんですが、セリフに頼りすぎな感じと、カメラワークが狭すぎて、静と動の対比があまり感じられなかったのでした。
話はよくある藩と幕府の確執で、できる城代(珍しい)と、ただおろおろする家臣たち。藩のお家騒動ではない・・というのが若干新味でしたが、己の力ではどうにもならないもどかしさと、武士の無情さは出ておりました。
ただどうしても気になったのが、バタバタ走る武士たち。あの走り方や剣の試合の足さばきは、どう見ても現代っ子の足さばき。いろんなところに気を使い、迫真のチャンバラを撮り、武士の生き様、死にざまを映したかった!!というんなら、もうちょっとらしくしてほしかった。
とはいえ、今の時代にこれだけ思い入れのあふれる作品を撮った!という思いに敬服します。あの雪景色のシーンは、てっきり庄内映画村かと思ったのですが違ったんですね。次は庄内映画村にて、ぜひ。
◎◎◎
「蠢動」
監督 三上康雄
出演 平岳大 若林豪 目黒祐樹 中原丈雄 さとう珠緒
隠し田や隠し蔵、幕府の度重なる無理難題を潜り抜けながら、なんとか藩の財政の足しになるべく、苦労して貯めたものも、ばれてしまった暁には、きついお咎めと、さらなる重税、大きな普請の命令が下されてしまう。何とかして松宮の口を封じなければならない。
一方、若き藩士たちは、日々、剣の訓練を研鑽し、中でも香川廣樹は、めきめきと腕を上げ、他藩への剣術修行の願いを申し立てていた。しかし、自分の感情をむき出しにする剣は、松宮の不興を買い、その願いは聞き届けられない。かつて、藩の失態を父が背負い、すべての責任を負って廣樹の父は、命を絶っていた。
藩の存亡の危機に、他の家臣たちはおろおろするばかり。城代の荒木は決断を迫られていた。松宮を葬る。しかし、下手人が藩と関係があってはならない。私怨にて殺されたことにしなければならない。
指南役の松宮を斬るのは容易なことではない。命を下されたのは師範役の原田大八郎。そして、罪をなすりつけられたのは香川廣樹。。。。廣樹に迫る追手。その中には、姉のいいなずけの木村もいた。廣樹が、そんなことをするはずがない。しかし、廣樹を討つ!という藩の命に背くわけにはいかない。追手たちと相対する廣樹。。。。
というようなことで、この映画、かつて自主製作で注目され、そのあと家業の建設資材メーカーの社長となり、そのあとにはたまた映画界に戻ってきたという変わり種の監督の作品である・・・と言うことは、あとでから知りました。へーー、そんな人もいらっしゃるんですね。情熱をいつまでも持ち続け、映画にさまざまなものをつぎ込んだ!というパッションは感じました。
うーん、でも、映画は・・というと、一本調子で荒く感じてしまい、宣伝文句にあった小林正樹監督の作品と並べるのは、ちょっとおこがましいかなっと。確かに重厚は重厚なんですが、セリフに頼りすぎな感じと、カメラワークが狭すぎて、静と動の対比があまり感じられなかったのでした。
話はよくある藩と幕府の確執で、できる城代(珍しい)と、ただおろおろする家臣たち。藩のお家騒動ではない・・というのが若干新味でしたが、己の力ではどうにもならないもどかしさと、武士の無情さは出ておりました。
ただどうしても気になったのが、バタバタ走る武士たち。あの走り方や剣の試合の足さばきは、どう見ても現代っ子の足さばき。いろんなところに気を使い、迫真のチャンバラを撮り、武士の生き様、死にざまを映したかった!!というんなら、もうちょっとらしくしてほしかった。
とはいえ、今の時代にこれだけ思い入れのあふれる作品を撮った!という思いに敬服します。あの雪景色のシーンは、てっきり庄内映画村かと思ったのですが違ったんですね。次は庄内映画村にて、ぜひ。
◎◎◎
「蠢動」
監督 三上康雄
出演 平岳大 若林豪 目黒祐樹 中原丈雄 さとう珠緒
それは気づかなかった。
でも、すり足走りやると、そんな走り方する人間が現代にいないから、演技くさくて見れなくなるんじゃないか、と。お歯黒省略しちゃう場合同様、この辺の嘘までは出来るなら許してあげたい。
追っかけて行くとこはまだいいとして、剣の試合の時には、あれはないやろ~と思ってしまいました。
20年後くらいにもう一回、作ってもらっても。。。
しかも、今の時代に、時代劇でですよ~?
脚本なんかはよくある態のものだけど、
それまでBGMを廃していたところにBGMが入るところなんかはかっこよく思えました
まあ、下級藩士と玉緒さんは台詞回しが微妙でしたね
ただ、切腹とか拝領妻始末とか上意討ちとかと比べるのはお門違いかなと。そこまでのレベルではないと思います、俳優もね
今どき、全部なげうってのめり込む!!というのには感服ですが、それに見合ったものになってたかというと、ちょっとなあ~というのが、率直な感想。
単品として見るべきですよね。