スノーピアサー

やっぱポン・ジュノだね。。内臓に来ます。ぐさぐさキマした。時代はまさに今！2014年。なんで地球が氷河に閉ざされてしまったのかというと、人間の浅はかさが招いたんですよ～というのもチラリ。温暖化を無理やり防止するためになんか撒いたらしい。さもありなん。結果、人智を超えて、世界は氷に閉ざされ、生物は死滅。

しかし、ただ一つ。このことを予想したわけではないが、夢の超特急をせっせと製造していた鉄道オタク（？）のウィルフォードが、死滅した世界で生き抜く手段をわずかな人々に提供。とにかく走り続ける列車、その中で暮らす人々、先頭車両にいる上流階級に、最後尾にいる最下層の連中。見事に分かれた階層の中で、生き抜こうとする連中。はたして、前に進むことができるのか・・・。


とっても見たかった一本。だいぶ前からポスターは掲げられていたのだが、わずかな上映期間で、それももうすぐDVDでまっせ！ということで、待ちくたびれておりました。でも、そんな気持ちを吹っ飛ばしてくれるのに十分な面白さとバクバク感とジェイミーのかわいさで、満足でございました。

ゴミみたいな暮らしを強いられている最下層の人たちが、なんとかしてとにかく前に進もうと画策をするのですが、すでに列車は前に進んでいるのに、さらに前に行こうとするのです。やっぱ人間は、常に前に行かんとならん！貧乏ったれの人たちが、逆転を狙って金持ち階層の前に、一つ一つ進んでいくと、その分生きるエネルギーも消滅していくような。。。そんな気分に捉われました。

結局、人間には滅びの道しかないのか・・・。いや、人間ほどしたたかで、わがままで、しぶとく、ゴキブリみたいに粘っこく生き抜く奴はいないのではないかと思います。いいにつけ悪いにつけ。きっと、世界を滅ぼすような気候変動を巻き起こしたり、大部分を欠くようなとんでもないものを発明したりするような気がしますが、それでも、人間ははいつくばってしがみつくんじゃないかと思わせました。私もそう思う。

そのために必要なのは、痛みを除く快楽か、それとも人を押しのける自己中精神か、それとも友愛なのか？？？答えは・・・・。

つうことで、とってもお気に入りです。クリエバは、誰？級のひげもじゃで、これだったら誰でもいいんじゃないの？と思わないのでもないのですが、存在感は十分あり。何と言ってもティルダ様が秀逸。このおばちゃん、すごい！ガンホさんの俺様ぶりもなかなか。そしてわたくし目、一番のお目当てのジェイミー君が、スンバらしく素敵で、満足です。不満は、ちょーーーっと、退場が早すぎた、、、、です。

◎◎◎◎●

「スノーピアサー」

監督　ポン・ジュノ
出演　クリス・エバンス　ソン・ガンホ　ティルダ・スウィントン　ジェイミー・ベル　オクタビア・スペンサー