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モールス

2011年09月21日 | ま行 外国映画
去年話題になった「ぼくのエリ 200歳の少女」のリメイク版。まあ、リメイクするのの早いこと、早いこと。一体アメリカさんは、リメイクをどう考えてるのか知りたいところ。妙なスピード感は、オリジナルと比較しやすいっちゃしやすいが、どうなんでしょ?

そんなことはどうでもよく、オリジナルはどうにも駄目だったアタシ。もともとホラーは苦手。特に子供が絡むとダメ。子供が子供をってのは一層駄目。と言うことで、見た目はそんなにグロいわけでもないのだが、とにかく必要以上にいやーーな思いにさせられてしまい、結構な絶賛を博していたが、アタシは駄目だった。

で、いきなり聞いたリメイク話。話はわかっているし、自分にとって苦手なテーマだったから、見なくてもいいだろう・・と思っていた。そしたらば、去年お会いしたカナダ在住、フォーリー・アティストの小山吾郎氏。映画のセリフ以外の音を作り仕事をしている方。めったにそんな方の話など聞けないと思って、講義を受講し、直接お話も伺った。

そこで聞いたのがこの映画。「ぼくのエリ」の話をしてた時、リメイク版を「あ、それ僕やりましたよ!」!!!!!だそうで。

それは見なくちゃなんないっしょ。おまけに、いままで作った音の中で快心の音は?とお聞きした時、この映画にあるという。。。これは余さず聞かねば。なもんで、見ると言うより、聞く映画になってしまった。

話はほぼオリジナル通り。で、やはり役者がうますぎる。オリジナル版の方は、妙に役者が素人っぽくて、そこがまたリアルさをUPさせていたように思う。そこがアタシがダメなところだったのだが、今回の二人は、あのクロエちゃんに、「ザ・ロード」でおばさんの心をわしづかみにしたコディ君とくれば、これだけで勝ったようなもんでしょ。凄い顔ぶれ。うまい!うますぎる。

なもんで、これは映画なんだ!と見れてた。矛盾してるようだが、あくまでも作りものの映画にみえた。まるで名人芸を見ているようだった。話はやはり苦手なのだが、オリジナルではわかりづらかった親父(?、実は元彼)の存在や、少年の家庭や、病院でのやり取りなど、とっても見やすかった。すとんと落ちた。それでも少女の苦悩みたいなもんはなかった。吸血鬼として生きて行かねばならない宿命・・・と言うより、それを楽しんでるような風がなんだかなあ~と感じた。

映画としては、こっちの出来の方がいいと感じたが、それは多分に役者によるもんだろう。監督は、配役の時点でガッツポーズだったろうな。

で、音。小山氏いわく、やはり作ってて、これぞ!と思うのは、足音だそうな。コツコツ、カツカツ、コンコンいろいろな音で足音が表されるが、快心の音も足音だったとか。これだ!と思ったのは、刑事がドアのあっちからノックして、少年が軋ませてしまった音。。。これじゃないかなあ。ただのぎーーっと言う音じゃなくて、ぎぃいー~という心臓がつままれるような音だった。これだと思うんだけどなあ。。どうでしょう。

小山氏の音は、静かな映画の一瞬の中に、ドキッとさせるのが印象的。よければ見る時に音も気をつけていただきたいところだが、でも音が気になるようではだめなんだそうな。あれ?あんな音あったけ?とか、神経に障らない音、気にならない音を作らなければならないのだそうな。やりがいのあるような、微妙な仕事だ。

クロエちゃんは、相変わらず出る映画はR15。彼女自身は、自分の映画を見ていいのかしら。やはり基本、R15の映画に子供を出しちゃいけないんじゃないかなあ・・。

◎◎◎○

「モールス」

監督 マット・リーヴス
出演 クロエ・グレース・モレッツ コディ・スミット=マクフィー リチャード・ジェンキンス イライアス・コティーズ


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8 コメント

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TB返し&コメントありがとうございました (西京極 紫)
2011-09-24 11:31:42
「モールス」はハリウッドリメイクの中では
原作にきちんとリスペクトしている点でかなり良い出来だとは思っています。
僕の大好きな「ニキータ」をブチ壊した「アサシン」に比べれば天地の差でした。
主演の子役2人が巧いこと、巧いこと…

リメイクされるって事はそれだけオリジナルが優れているって事ですね。
名人芸ですか? (mariyon)
2011-09-24 18:15:08
相変わらず元映画見ていないです。なんか、こっちのほうで完結してしまった気がして。
評を読むと、元映画に比べて少年少女が劣ると書いてあって、この2人以上の演技ってどんなにすごいのかって思ったんですが、そうか、素人っぽさがリアルなんですね。
それはクロエちゃんも太刀打ちできないかもしれません。

音…はい、あまり記憶に残っていません。
sakuraiさん☆★ (mezzotint)
2011-10-03 23:58:48
今晩は☆彡
コメント&TBどうもです!!
お忙しいようですね。

いやいや同じ作品が作り手やお国柄で
ここまで違うって面白いですよね。
流石アメリカらしい作品でした。
子役の2人は名子役だけあって、上手い
に尽きます。
でもオリジナル版の2人も味があってナイス
でした。
>西京極 紫さま (sakurai)
2011-10-04 14:41:24
いきなりの時間差ですいません。

はい、好感度高いリメイクだったと思います。
ハリウッド・・というよりは、アメリカのマイナーなとこで作ったようですね。
なんでもかんでもリメイクしちゃうアメリカさんの節操のなさと、ねた不足を痛感する日々です。
こんな感じでいい具合にリメイクしてくれると、叩かれるのも少ないと思うんですがね。
>mariyonさま (sakurai)
2011-10-04 14:49:39
最近富に事務能力が落ちてきて、とんと打つのが遅いし、間違いばっかり。
ケツは痛いし、まったくもうの日々です。

こっちの映画は、オリジナルに対して、それなりのリスペクト感があったのが良かったと思いますわ。
安易にリメイクしちゃうアメリカさんのほかの映画とは一線を画してたような感じがします。
この子たちって、自分の出た映画、見てないんですかね?R-15だし。
>mezzotintさま (sakurai)
2011-10-04 15:52:27
どちらも味わいがありましたね。
妙なリメイクで、オリジナルをぶっ壊すでもなく、きちんと作られていて、好感度大です。
もともとの話があまり好きじゃないので、映画に関しては強い思い入れはありませんが、音には気持ちが入りました。
音ですか (バラサ☆バラサ)
2011-11-02 03:27:01
確かに刑事に追われている処は、音が効果的だったような気がします。
>バラサ☆バラサさま (sakurai)
2011-11-04 20:20:24
そうなんす。すべては音を聞くために作品でした!
実際に作った人の弁を聞いたもんで、思い入れがありました。

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