迷宮映画館

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ママの遺したラブソング

2007年07月04日 | ま行 外国映画
2004年製作の映画が、なんで今頃・・・。と少々頭をかしげる公開なのだが、スカーレット・ヨハンソンの人気急上昇で、彼女の日本未公開映画を急遽上映したのかなあ、などと斜めに見てしまう癖はいけませんな。

今は、大物女優の仲間入りを堂々果しているが、ハスッパ振りがよく出ていて、あたしには、とってもヨハンソン的映画に見えた。

半端な男と暮らしているパーシーのところに、母の死の知らせが届いた。音信不通で、顔も覚えてないような母。しかし、家を残してくれたことを知って、彼女はニュー・オーリンズに旅立つ。2004年製作ということは、まだカトリーナの被害の前か。町並みがぷんぷんとニュー・オーリンズっぽさをかもし出している。そこを足を引きずりながら歩く親父一人。

パーシーがたどり着いた家は、うらぶれて、廃屋に近いようなものがあったが、そこには先客が二人。先のアル中親父と、少々若い目の青年。なんで?なんでこいつらがいるの?

どうやらこの二人は母をよーく知っている。娘の私よりもはるかに。そして、なぜか忘れられていたと思った自分のこともよく知っていた。納得いかないまま、妙な3人の共同生活が始まる。

共同生活は、仲良くすごしたり、ケンカが絶えなかったり、妙な具合に進んでいくが、3人に残したと思われた家が実は、二人の男には期限付きだったことがわかって、パーシーはキレル。私をだましていた。じゃあ、なぜ1年間だけは一緒に住むような段取りを母はしていったのか。徐々に母の残していったものがわかってくる。

と、見た限りではこういうような話だと思うのだが、ところどころ納得の行かない話しの展開に目がテン。死んだ母は娘に対して、何らかの責任を果したか。保護者責任のうるさいアメリカで、さっぱり娘の顔も見ず、まるで保護を放棄したような母に、何の権利があるのか。見てる限りでは、母はあなたを愛していたのよ・・などといわれたって、さっぱり行動が伴っていない。歌を残しておけば、それでいいのか。

若い魅力的なぴちぴち娘が、男二人のむさい暮らしのところに転がりこむが、どう見たった無理がある。あの二人の男の経済的な裏打ちはどっから来てるのか?どう見ても金はなさそうなのに、医療費はどっから出たのか?ジョン教授、あなたの行動はどう見ても非難されます。酒におぼれ、息子を見放し、不倫をし、そのことの結果すらも知らない。いくらすばらしい言葉を並べられても、一切同情できません。

ということで、時折見せるジョン教授の言葉には、うーん、含蓄があるなあと思いつつも、映画で言われているようにすべて他人の言葉。その言葉自体はすばらしいが、あまりにも借り物感がぬぐえない。ジョン教授の歌、素敵でした。と、カトリーナの被害にあう前のニュー・オーリンズの姿も見ました。でも、それでいいの?今の姿、復興はまだまだ、困っている今の現状を払拭するような今ごろの上映。なんか、いろんなところが納得いかずに、釈然としない映画だった。

『ママの遺したラブソング』

監督・脚本 シェイニー・ゲイベル
出演 ジョン・トラヴォルタ スカーレット・ヨハンソン ゲイブリエル・マック デボラ・カーラ・アンガー


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2 コメント

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ありがとう (せつら)
2007-09-27 20:38:26
初めまして、エコーありがとうございました。

トラボルタ出演と言うことで借りたんだけど3人の生活ぶりは釈然としませ
んでしたね、ラストに関してもお母さんのパーシーの関係は最初から
そういうものだと思ってみてたので彼女との関係の落ちもやっぱり
って思いましたよ、でもトラボルタの演技が思ったよりよかったので
満足です。
画がきれい (tah)
2009-06-14 05:40:47
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