迷宮映画館

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人間万事塞翁が馬 その1

2022年01月26日 | 日記
 この2年、いろんなことがありすぎて、書き留めておかなきゃなんないと思っていたところ、なんとなく時間をもらったような気がして、書き留めておくことにします。まったく私的な話なので、もちろんスルーしていただいて結構。なんとなく面白いじゃん!と思ったら、どうぞ。

 長年、私立高校の非常勤講師という半端な形で仕事をしてきた私に突然フルで働いてみないかという話がふられた。なぜに半端な状態で働いていたかというと、一応忙しい母親業務優先すること。そして映画館が私を待っている!これが単純な理由。うーん、悩んだ末に54歳にしていきなりパートタイマーすちゃらか教師が担任もちいーの、部活の指導に、何々?生徒指導課!などという職務に就くことになった。脇でずっと見てきたので、だいたいの様子はわかっていたが、見るのとやるのでは大違い。担任業務がいかに大変なのかを身をもって知った。試行錯誤しながら、なんとか最初の卒業生を送り出すことができた。その間の様々なことはあまりにありすぎて思い出したくもない。修学旅行最中の母の死とか、その他到底口に出せず、墓場まで持って行かなきゃなんないこともいっぱい。そんなこんなでひとまわり終わった後に、すぐにやってきたふたまわり目。毎日がバトル(いろんな意味で)。家から子供もみんないなくなったので、業務に専念できるのだけれど、くたびれてくたびれてしようがない。年も年だし。

 2回目の卒業生を出した後、定年までまだ2年。これまた担任をせねばならない。千代の富士じゃないけど、気力体力限界に近付いてきた。これまた悩んだ末にやめることを決意。コロナなんて言葉はまだどこにもなかった2019年の秋のことだ。
 その年の12月に訳の分かんない感染症が出てきてマスク生活がじわじわ始まって来た。まだまだのんびりかまえていたのが、世の中は一気に自粛ムードに。卒業式はどうする?祝賀会は?クラスの打ち上げは?かろうじて卒業式は行えた。何より。他はみんな吹っ飛んだ。無事に卒業できたのだから御の字であった。あとは3月末まで有休をひたすら消化。全部休んでも消化しきれず。せっせと映画館に通ったり、お別れのお菓子を作ったりとそれなりに忙しく過ごしていた。

 さあ、明日は最後の日。皆に配るお菓子もできたし、時間もあるからちょっと片付けでも・・・・と思ったのが運の尽き。右足をぐきっとひねってしまった。『あ~捻挫しちゃったよ・・』と後悔の念。しかし『む?なんかおかしい』これは捻挫の痛みとちょっと違うんでねーーの?『いやいや捻挫だし。』と自分に言い聞かせていたのだが、意に反して足がどんどんと腫れていく。やっべーと整形外科に車で行こうにも、足が痛くてアクセルを踏めない。慎重に慎重にアクセルをそおーーっと踏んでようやく整形についた。先生と「捻挫だ!」「折れてる!」の問答を交わした後にレントゲンを撮る。まいりました。さすが先生。当たり前か。きちんと折れてた。ギブスはめようとする医者を制止。そん時、高いGパン履いてたんですよ。ここでギブスはめられたら、Gパンチョキチョキの、車は運転できないの、それは困る。ぎゅっと押さえるサポーターをまくことで妥協。治りはちょっと悪いかもと言われたが、運転できないのは困る。まあ、サポーターでも十分響いたが、良しとしましょう。翌日、勤務最後の日に杖付きながらの登場。離任式が中止になってありがとう!

 その時の汚い足です。通常だったらギブスがはまっててどんな状態か見えないはずが、サポーターだったので、こんな感じと見れた。



 やめるから折れたのか、やめることになっていたので折れたのも幸いだったのか。おまけにコロナはじわじわ広がり、いわれるのは『ステイホーム』。ステイホームが一番苦手な自分は、足が不自由で出ようにも出れない。ステイホームが苦にならなかったのか、ステイホームしなきゃなんないから誰かさんが折らせてくれたのか。2020年の4月から無職の私は家にいるのが苦にならない。いや、居ざるを得ない。うん、人間万事塞翁が馬ってのは、こういうことだ、とつくづく感じ入った。あとでわかったことだが、足を折ったその日は家のじいさんもすっころんであばらを折っていた。もろ厄日。

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