最初はSAH

2000.11にくも膜下出血(SAH)発症。無事後遺症もなく生還。今興味あること:脳のこと,教育のこと,テニスのこと

脳動脈瘤で悩んでいる方へ

2006-02-21 21:29:27 | くも膜下出血
     
今日も東京は、ドンヨリとした曇り空ですっかり暖かくはなりませんが、
庭の梅の花も開き、クロッカスの球根も芽を出して花が咲き
春は確実にすぐそこまで来ています。

今日はテニスのレッスンで家で色々イメージトレーニングをしたボレーを
やってみたけど、ちっともうまくいかず、なかなか思うようにならないことを実感。
でも、クラスのメンバーのAさんが買ってきてくれた
上野の「うさぎや」のどら焼き、美味しかった。



さて、先日書こうとした、脳動脈瘤が見つかった時についてのことを書きます。
この頃、マスコミなどでも脳ドックを受けることを勧める番組や記事も多いのですが、
実はMRIやMRAを撮って脳動脈瘤が見つかって
どうするかについて迷っている人は多い。

瘤というと何となく固いもののイメージを持ってしまいますが、
脳動脈瘤というのは、脳動脈という脳の血管の弱い部分が
血流の影響(圧力など)で風船のように膨らんで出来る瘤ですから、
中は血液が流れていて(渦巻いていることもある)柔らかいものです。
しかも、場所が頭の脳の周りですからひとたび破裂して出血すると
脳に多大な影響が出て大変なことになります。
これがくも膜下出血です。

それが起こることを防ぐために開頭してその瘤の根本をクリップで留めて
血液が瘤の中に流れ込まないようにして瘤をしぼませるのがクリッピング、
足の付け根のところから動脈にカテーテルという細い管を入れて
その先に小さなコイルを付け、瘤のあるところまで血管の中を通して
コイルを瘤の中に留置して瘤を埋めて血液が流れ込まないようにするのが、
血管内手術。コイル塞栓術といいます。

ところが、このどちらの方法で瘤を潰すにしても
何しろ脳動脈に出来ている瘤ですから、手術自体もかなり難しく、
危険も盲腸の手術とは比べものにならないわけです。
さらにこの瘤は必ず破裂するわけではなく、
破裂せず、何ともないまま一生を終わる人も多いのです。

脳動脈瘤があるからといって何か症状があるかといえば、
出来ている場所や大きさにも依るがほとんどは無症状だ。

ひとたび破裂すれば、命に関わる、
しかし今は何ともない。破裂を未然に防ぐ手術は難しい。
手術の難易度は、瘤の大きさ、形、出来ている場所、そして医師の技量による。
何ともないのに手術することにより、手術の後遺症が出ることもある。
手術がうまくいけば、破裂してくも膜下出血になる危険性はほとんどなくなる。
「どうしますか?」と聞かれて迷うのは当たり前だ。

迷った時に、情報は実に大切だ。
でも、インターネットなどで調べても、いいかげんな情報も山ほどある。

ここで、先日Myドクターに聞いたことをお知らせします。。
Myホスピタル、東京の杏林大学病院では新しく「脳血管外来」というのをつくり
そういった方々に対応できるようにしたそうです。
普通の外来では、たくさんの色々な患者に対応しなければならないので、
どうしても時間が限られてしまう。
そこで、専門外来を作って、丁寧に対応できるようにしたとのこと。
紹介状がなくても、画像を持参すれば、対応してくれるとのこと。
迷っている方、是非、相談してみたらいいと思います。

コメント (2)
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