星を見ていた。

思っていることを、言葉にするのはむずかしい・・・。
良かったら読んでいってください。

路地の裏には

2018-05-26 10:14:50 | つぶやき
4月の下旬に熱海のMOA美術館に行って北斎と広重 冨嶽三十六景と東海道五十三次、を見てきた。

浮世絵が好きだけれども、この二つのシリーズはどちらも好きなので、期限が終わる前に行かなくてはと思い出掛けた。

何時ものことなんだけれど、自分では早く家を出ようと思っているのだが、家のことを何だかんだやっていると遅くなり、閉館時間には余裕があるものの、併設のカフェには間に合わず残念だった。ここのカフェから見える景色が絶景で、あの日は天気も良く絶対見終わったらお茶して帰るぞ、と思っていたのだ。正確にはカフェは空いていたが食べ物が売れ切れで、私はその日起きてトーストとコーヒーを飲んだきりだったので、ひどくお腹が空いていたのだ。私がレジに行くと前の人が最後のパンをお買い上げになった。


仕方なく、バスで熱海駅に戻り、まだ夜ご飯には早いしどこか心地よいカフェはないものか、と半分閉まりかけた商店街をうろうろしたが数軒あったカフェはどこもいっぱい。駅ビルが新しくなったのでその中でも良いかなと駅に戻ろうとしたが、細い路地を入ったところに、コーヒー、パン、みたいな立看板を見つけた。路地の行き止まり。

少し迷ったがお腹が空いていたし雰囲気も古民家カフェっぽかったので入ってみた。

普通のかなり昔のお宅を改造して作った感じだった。お客は常連さんみたいな多分私より若いカップルと観光客らしい初老のご夫婦。それからカウンターに若いこちらも観光客らしいカップル。マダムは私くらいな歳の人。

コーヒーとクルミのケーキを食べた。というかそれしかメニューは無かった。

マダムは常連カップルと話をしているし手持ち無沙汰なので本を読もうと思ったが本を読むには照明が暗すぎた。常連カップルが煙草を吸っているので、煙草を吸わない私が何故か一服したい気分になってきた。コーヒー&シガレットっていう映画もあったしな、コーヒーと煙草合うんだろうな、ここで煙草吸ったら私タバコ中毒にあっと言う間になっちゃうんだれうな、などと考えていると、もう一組観光客連れが入ってきて先にいた初老夫婦と相席になり、話を始めた。

話を聞いているうちに(聞いている訳じゃないが勝手に聞こえてくる)、熱海お勧めの宿、みたいな話になり、私が常々いつか泊まりたい宿の名前が出てきた。女性に人気らしい。やはり。

なんとなく手持ち無沙汰なので、レトロ喫茶好きの娘にラインなんかしつつ、皆帰って行き、常連カップルだけになった。私も帰ろうとお会計を済ませ出ようとすると、出口の木製のすだれ(昭和のお宅によくあったやつ)が顔に当たり、その衝撃でコンタクトレンズが片方落ちた。

いつまでも玄関から去らない私を訝しく思ったのかマダムが出てきた。事情を説明したら常連カップルも出てきて一緒にコンタクトレンズを探してくれた。

コンタクトレンズは玄関の叩きに割れていた。落ちたのを私が踏んだのであろう。

お礼を言って駅ビルのトイレで眼鏡に替え、帰途についた。

なんか、いい人達だったな。

また来ますね、と言ったものの、あの路地にたどり着けるか分からない。
店を検索してもたいした情報は出なかった。
不思議な時間。



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