娘が公立高校入試に失敗し私立高校に行くことになったが、その受験した公立高校が演劇に強い高校だった。中学生の時、とある劇場の演劇ワークショップに通っていた娘はその高校に入学したら当然演劇部に入り小説に書かれているような高校生活を送るのだろうと思っていた。でも落ちてしまったのだが、実際に通うことになる私立高校は弱小演劇部で入るかどうか迷っていた。そんな中学卒業直後の卒業旅行に連れていくときに、この本を買った。旅の道中でこれを読んで、娘もそうしたら読んでくれるかもしれないと思ったからだ。
だが3月に行った旅行のときも結局一ページも読まなかったし(道中は結局娘としゃべってしまい、旅館ではお酒を飲んで寝てしまった)、その後もなぜか手に取る気分にならなかった。娘は弱小演劇部は活動をほとんどしてなくてつまらなそうだという理由で他の部に入った。
私は演劇に興味のある子供を持つただの保護者なので、演劇のことには詳しくないし内部事情も良くわからない。ただたまに子供のワークショップの練習を見に行ったり発表を見に行ったりした時から得た感想では、演劇に興味のある子は頭がいい、ということだ。うちの子は別にしてだが。演出家の言ったことをすぐに理解してそれを何らかの形に表現することができるのを見ていてすごいなあ、と率直に思った。
この本は弱小演劇部がなぜか全国大会に出てしまう話なのだが、カリスマ的な指導者が現れ、個性の強い役者が転入してきて、という、やっぱりな、っていうものはあるけれど、でも子供たちが演劇にだんだんと燃えてきていろいろと考え最終的には自分たちで上まで進んでいくという話である。作者が作者だけに演劇論というか演出論、のようなものが時々出てきて、演劇のことをよく知らない私には興味深かった。これは絶対に娘に読ませたいと思いちょうど夏休みでもあり読んだら、と言ったが読む気配なし。まあ親から読めと言われたものはかえって読みたくないのであろう。
主人公の演出担当の部長が、最初はただの一部員だったのがどんどんと頼もしくなり、また周りの大人や他の部員の影響を受けながら演出について深く考えるようになり素晴らしい劇を作っていく過程が、前に私が「演劇やる高校生って意外にすごいなあ」と思ったのと同じように引き込まれていった。また大学受験を目前に控えた息子がいる母親としては、小説の中にもそういう背景がありなかなかリアルだなあと思った。
小説中で主人公の母親が、本当は、親はいい大学に行ってほしいというよりも、何か夢中になるものを探してほしいと思っているものだ、というようなセリフがあったのだが、まあ100パーセントその通りでもないのだが、夢中になる何かを学校生活でも人生でも探してほしいと願っているのは間違いないのだ、とものすごく共感できた。結局、夢中になれる何かを捕まえる人生のためには学業をがんばり充実した大学生活を送ってほしいというのが本心である。
娘がもし公立に受かっていたらこのような学校生活を送っていたのかなとも思ったが、当の娘は今軽音部に入っている。主人公の母親が、本当は軽音部に入ってほしかったのよね、と娘に言うのであるが、うちとは逆なのだな、なんだが偶然だなと思った。結構娘は軽音部で楽しそうである。大会に勝ち抜くほどのうまさはないけれど、それなりに一生懸命に打ち込んでいる。
夏休みがもうすぐ終わる。
だが3月に行った旅行のときも結局一ページも読まなかったし(道中は結局娘としゃべってしまい、旅館ではお酒を飲んで寝てしまった)、その後もなぜか手に取る気分にならなかった。娘は弱小演劇部は活動をほとんどしてなくてつまらなそうだという理由で他の部に入った。
私は演劇に興味のある子供を持つただの保護者なので、演劇のことには詳しくないし内部事情も良くわからない。ただたまに子供のワークショップの練習を見に行ったり発表を見に行ったりした時から得た感想では、演劇に興味のある子は頭がいい、ということだ。うちの子は別にしてだが。演出家の言ったことをすぐに理解してそれを何らかの形に表現することができるのを見ていてすごいなあ、と率直に思った。
この本は弱小演劇部がなぜか全国大会に出てしまう話なのだが、カリスマ的な指導者が現れ、個性の強い役者が転入してきて、という、やっぱりな、っていうものはあるけれど、でも子供たちが演劇にだんだんと燃えてきていろいろと考え最終的には自分たちで上まで進んでいくという話である。作者が作者だけに演劇論というか演出論、のようなものが時々出てきて、演劇のことをよく知らない私には興味深かった。これは絶対に娘に読ませたいと思いちょうど夏休みでもあり読んだら、と言ったが読む気配なし。まあ親から読めと言われたものはかえって読みたくないのであろう。
主人公の演出担当の部長が、最初はただの一部員だったのがどんどんと頼もしくなり、また周りの大人や他の部員の影響を受けながら演出について深く考えるようになり素晴らしい劇を作っていく過程が、前に私が「演劇やる高校生って意外にすごいなあ」と思ったのと同じように引き込まれていった。また大学受験を目前に控えた息子がいる母親としては、小説の中にもそういう背景がありなかなかリアルだなあと思った。
小説中で主人公の母親が、本当は、親はいい大学に行ってほしいというよりも、何か夢中になるものを探してほしいと思っているものだ、というようなセリフがあったのだが、まあ100パーセントその通りでもないのだが、夢中になる何かを学校生活でも人生でも探してほしいと願っているのは間違いないのだ、とものすごく共感できた。結局、夢中になれる何かを捕まえる人生のためには学業をがんばり充実した大学生活を送ってほしいというのが本心である。
娘がもし公立に受かっていたらこのような学校生活を送っていたのかなとも思ったが、当の娘は今軽音部に入っている。主人公の母親が、本当は軽音部に入ってほしかったのよね、と娘に言うのであるが、うちとは逆なのだな、なんだが偶然だなと思った。結構娘は軽音部で楽しそうである。大会に勝ち抜くほどのうまさはないけれど、それなりに一生懸命に打ち込んでいる。
夏休みがもうすぐ終わる。