朝ごはんはトースト2枚とコーヒーのみという生活がもう30年近く続いている。私は子供の頃朝ごはんを食べるのが苦痛で、その頃は朝はご飯だったのでご飯にお味噌汁と納豆とか佃煮とか海苔とか簡単なおかずで済ませる感じだった。今では信じられないのだけれどたった茶碗一杯のご飯を食べるのにすごく時間がかかり、美味しいとも思わずお味噌汁もどうにも嫌で堪らなかった。たぶん朝が苦手な子供だったのであろう。朝のあの空気感とか気怠さが苦手だった。
朝がパンだったらいいのになあと子供の頃にずっと思っていた。実家は日曜日だけがパンでトーストにウィンナーの入った卵焼き(オムレツと言いたいがオムレツとは違う)が定番だった。ご飯の時も目玉焼きとかウィンナーとかおかずがあったら美味しく食べられるのになあと思っていたが、うちは貧乏だったし昭和一桁生まれの母は朝ごはんはそんなものという認識があったのだろう。
でも今なら分かるのだ。朝おかずを作っている暇などないし、白飯なんて佃煮とかしらすとか海苔とかで平気で食べられる。なんなら何杯でもそれでいける。それに家族分の卵とウィンナーを毎朝出すのって結構お金がかかるしもちろんご飯よりパンのが高い。だから今なら分かるのだけれど子供の頃はそんな訳で朝食が嫌いだった。
そういう、朝食はパンへの憧れ、があったのかもしれない。実家を出てからは毎朝パンを食べている。ずっと飽きないし毎朝トースト2枚にバターとジャムかはちみつをたっぷり塗りあとはコーヒーなのだが、意外にバターは高いしジャムやはちみつも高いしあまりコスパは良くないのかもしれない。大人になってからは朝がご飯にお味噌汁も好きになったのでそれでもいいのだが、なんだろう、やはり幼少期の記憶があるからなのかパンにしてしまう。
最近は土日だけ、いつものトーストに目玉焼きとウィンナーを焼いたものを付けたり、サラダを作ったりするようになった。私はホテルの朝食が大好きなのだが、ホテルの朝食を食べるとすごく充実してる感と休みの日感があって、あ、家でこれを休みの日にしたらすごく休みの日感が出ていいかも、と思いここ1年くらいそうしている。この3連休もそうした。家に居ても、掃除された片付いた部屋で、朝の番組を見ながら座って朝ごはんをゆっくり食べる(平日は台所でお弁当を作りながら立って朝ごはん食べている)、そして外は鳥の声が聞こえてるってだけで、なんか幸せな気分になってくる。
ちょっとした幸せを嚙み締めつつ生きて行かないと、仕事行く気にならないよね。
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