『人間叢書135 海と魚と原子力発電所-漁民の海・科学者の海-』
水口憲哉・著/農山漁村文化協会1989年
読売新聞と科技庁の関係が取り上げられていました。また、原発関連産業の石川島播磨のことも書かれてありました。
電気も大切だろうが、命を支える農業や漁業の軽視にはあきれるばかりですね。下「」引用。
「「原発が国策ならブリを獲るのも立派な国益でしょうが」と問うたのは、豊北(ほうほく)の漁民である。」
やはり、原発が作られたら繁栄しないという。下「」引用。
「漁があれば、人が集まり村落がてぎる。浜関根は、そのようにして今大きくなりつつある漁村である。いっぽう、軍事施設や核関連施設は人をよせつけない。その結果、猿ケ森の元漁業組合長のつぶやきのように、「何かできれば、働く場ができ人が集まって栄えると思ったら、そうではなかった」ということになる。」
この映画もみたいのですが、たぶんみれないと思います。下「」引用。
「映画『海盗り』を見ていると、原発や火発をつくらせいで一○年、二○年暮らし続けている各地の農や漁の方々の顔が次々と思い出される。どこにでもいる筋を通す人。当り前のことをやっているうちに世の中は見えてくるし、踏みつけにされ、横暴に対する意地もできてくる。漁について言えば、確実に、他に対してやさしい漁をやり続ける人。これは、漁場破壊を許さず、乱獲せず、という沿岸漁業の本質に通じる。」
石川島播磨が結局は大儲けしているようです。下「」引用。
「大型人工魚礁のトップメーカーは、石川島播磨という軍需産業でもあり、ここは原発でも一番のメーカーですね。そこで、原発建設に伴う漁業補償の使われ方が問題になってくる。つまり、いわゆる漁業振興として始めから使い道が人工魚礁などに指定されて支払われるようになると、結局漁民は単なる還流装置になってしまい、電力会社から出た金が漁民を通ってまた石川島播磨に還るという構造ができてしまう。こういうことがあまりに知らされていない。そういうことを知らせる作業というのはもっともっとやる必要がある。」
そうお願いしたものですね……。
科技庁と「読売新聞」の関係。下「」引用。
「(1) 九月三十日付の『読売新聞』は、一面トップで、二五年前から一五年間にわたって行われた千葉県館山沖の海洋投棄と称せられるものが、実は相模湾や駿河湾も投棄場所になっていたと報じた。これは、筆者ら原子力資料情報室会員の調査でズサンな内容が明らかになり、公表、追究されそうになったので、科技庁があわてて自ら『読売』にだけ情報を流したのである。その後、吉田正雄参議院議員の文書質問どにより科技庁原子力安全局は表1および図2を示すような内容を公表した。-略-」
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第五福竜丸事件も読売のスクープでしたね。
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そして、第五福竜丸だけが被害にあったような印象を与えました……。
しかし、他の漁船も被害を受けていたのです。
もうひとつのビキニ実験 1000隻をこえる被災船を追う
人を人と認めれば原発は動かせないと書かれありました。
やはり、「公害と原発のあるところに民主主義はない」という言葉が正しいようにボクには思えます。
漁業などで被害にあっていることを伝えるのは難しいことだそうです……。
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目 次
水口憲哉・著/農山漁村文化協会1989年
読売新聞と科技庁の関係が取り上げられていました。また、原発関連産業の石川島播磨のことも書かれてありました。
電気も大切だろうが、命を支える農業や漁業の軽視にはあきれるばかりですね。下「」引用。
「「原発が国策ならブリを獲るのも立派な国益でしょうが」と問うたのは、豊北(ほうほく)の漁民である。」
やはり、原発が作られたら繁栄しないという。下「」引用。
「漁があれば、人が集まり村落がてぎる。浜関根は、そのようにして今大きくなりつつある漁村である。いっぽう、軍事施設や核関連施設は人をよせつけない。その結果、猿ケ森の元漁業組合長のつぶやきのように、「何かできれば、働く場ができ人が集まって栄えると思ったら、そうではなかった」ということになる。」
この映画もみたいのですが、たぶんみれないと思います。下「」引用。
「映画『海盗り』を見ていると、原発や火発をつくらせいで一○年、二○年暮らし続けている各地の農や漁の方々の顔が次々と思い出される。どこにでもいる筋を通す人。当り前のことをやっているうちに世の中は見えてくるし、踏みつけにされ、横暴に対する意地もできてくる。漁について言えば、確実に、他に対してやさしい漁をやり続ける人。これは、漁場破壊を許さず、乱獲せず、という沿岸漁業の本質に通じる。」
石川島播磨が結局は大儲けしているようです。下「」引用。
「大型人工魚礁のトップメーカーは、石川島播磨という軍需産業でもあり、ここは原発でも一番のメーカーですね。そこで、原発建設に伴う漁業補償の使われ方が問題になってくる。つまり、いわゆる漁業振興として始めから使い道が人工魚礁などに指定されて支払われるようになると、結局漁民は単なる還流装置になってしまい、電力会社から出た金が漁民を通ってまた石川島播磨に還るという構造ができてしまう。こういうことがあまりに知らされていない。そういうことを知らせる作業というのはもっともっとやる必要がある。」
そうお願いしたものですね……。
科技庁と「読売新聞」の関係。下「」引用。
「(1) 九月三十日付の『読売新聞』は、一面トップで、二五年前から一五年間にわたって行われた千葉県館山沖の海洋投棄と称せられるものが、実は相模湾や駿河湾も投棄場所になっていたと報じた。これは、筆者ら原子力資料情報室会員の調査でズサンな内容が明らかになり、公表、追究されそうになったので、科技庁があわてて自ら『読売』にだけ情報を流したのである。その後、吉田正雄参議院議員の文書質問どにより科技庁原子力安全局は表1および図2を示すような内容を公表した。-略-」
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第五福竜丸事件も読売のスクープでしたね。
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そして、第五福竜丸だけが被害にあったような印象を与えました……。
しかし、他の漁船も被害を受けていたのです。
もうひとつのビキニ実験 1000隻をこえる被災船を追う
人を人と認めれば原発は動かせないと書かれありました。
やはり、「公害と原発のあるところに民主主義はない」という言葉が正しいようにボクには思えます。
漁業などで被害にあっていることを伝えるのは難しいことだそうです……。
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