あかねさんシリーズ002 男が女de女が男 098 父の細腕!? 「でも、そんな大きな問題、この西崎グループをしても、困難ことでござろうなあー」 茜はブラックコーヒーを飲んでから言う。 「そうだろう。国連でさえ解決できないのだ」 「だけどござるよ。アフリカなどでは、先進国、国連が入って平和になったところはあまりないそうでござるよ」 「そうか……。こちらの世界でもそうなんだあ……」 「NGOといって入国しているのに、子供を誘拐している人たちもいるのでござるよ。そして、子供たちは先進国にいって養子縁組みされるわけでなく、移植手術のパーツとして使われようとしたらしいでござるよ」 「まったく、あきれたものだね。そしてアフリカの資源をもっていく。そしてアフリカに入ったお金で先進国は武器を売る。その武器で、内戦がはじまる……」 「まったく、国連の常任理事国すべてが核保有国であり、武器輸出国、死の商人の国でござるよ」 「だからこそ、私たちが立ち上がられないと行けないと私は思うんだ」 「そうです。アフリカの人はいっていたでござるよ。あなたの純粋なる善意が一番役に立つと……」 「そうだろうなあー。いくら小さくとも、そうであることが肝心なことだろう」 こういう考えをもつ茜の父親はどうなのだろうと、オカネスキーは思った。 「あなたの世界のあなたの父上はどうなさっていますか」 茜はつらそうに話す。 「男の細腕で、会社を切り盛りしている」 男の細腕……か。 たとえ太くっても、女の細腕というがごとし……。 「わたしの父は、男だから、メールニストといって、男性開放運動家たちを支援しています。それが重役たちは許せないことなのでしょう。古い頭の重役たちは、男が社長をしていることが気に入らないらしくって……。部下たちも、ますます男性に対する態度が慇懃になっているらしい」 「そうですか……。いい人なのでござるね……」 「重役たちにとっては、目の上のこぶです」 「そうでござるか~。感じ悪いでござるね」 「男の重役への採用も、父は考えています」 「いつかお会いしたいものでござるよ」 オカネスキーはミルクいっぱいのコーヒーを飲みほした。
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