あかねさんシリーズ002 男が女de女が男 085 つまりヘビ・メタ 「茜くん、何をぶつぶつ言っているんだよ」 「かわいい男の子たちをからかっちゃいけないよ。女らしくないよ」 女らしくないか! また、こっちの世界も男とか女とかで縛られるのかしら、ひどく不愉快になった。 その思想はどこから来たかって、オカネスキーは戦争からきたっていっていたわ、まだ戦争をしている人たちがいるのよね。 だから、男らしいとか、女らしいとか、勝手に決めつけているんだわ。 そんなの個人の自由でいいのよ。 こういう男らしさがあって、こういう女らしさがあって、それでいいんじゃないかしら……。 でも、こう反対に男らしさと女らしさがあったら、複雑な気持ちよね。 でも、文化で人を縛りつけることもできるんだわ。 「そうよ、茜さんって、ひどいわ」 ワカメはいった。鼻声なんだから、いやになる。 女であっても、こういう部類の人間は好きになれないなあー。 --女性にとってのきびしい評論家は実は同じ女性という人もいる。 小一郎も、けっこうこの生活をエンジョイしているみたいだわ。 幸代が歩みを進め、茜に近づいてきた。 「その恰好、どうしたんだね。茜くん」 まるで、軍人のような精悍な顔の小野幸代。 うーん、格好いいわあー。 今の軟弱な男子にはこんな人は滅多にいないわよおーん。 でも、幸代は女性だったわよ。 「何か、あったのかい」 真剣な眼差しで詰問する幸代。 「どうしたって、つまりヘビ・メタのロックン・ロールってわけよ。シェキナ・ベェビー!」 茜は人差し指をたてて、校舎にいった。 なんか、内田裕也の物真似をするコメディアンみたいだわと、自分でもおかしくなって、笑ってしまった。
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