あかねさんシリーズ002 男が女de女が男 135 イラク戦争 イラク戦争の五周年である。 宏ちゃんが丁寧にニュースの原稿を読んでいる。 隣でヘラヘラ笑っている小見屋が、ボールペンまわしをしている。 この戦争でアメリカは傷ついた……。 コメディアンのような大統領は気にもしていない態度をとる……。 シニカルな政治家。無責任な米国人……。 画面では、イラク戦争から帰った米兵が、職も見つからず、アパートも借りれず、ホームレスをしているという。 ベトナム戦争のようになると話していたことが、やはりそうなったといえるのではないだろうか? 大国の傲慢な態度……、そんなもので、この世界を支配すれば、大国も傷つく……。 しかし、いくらホームレスとはいっても、イラクの人たちと違って平和な国家がそこにある……。 正確には、戦争のない状態のアメリカがある……。 だが、イラクの人々には、そんな故郷もなければ、傷つけられ、殺された人たちはアメリカの何倍も多いのである。 罪のない、大人の世界の政治とは無関係な子どもたちも傷つけられ、殺されている。 劣化ウラン弾では、生まれてきた子どもが、胎児ででも傷つけられ、それを訴えることもできない……。 一生をベッドで過ごす子どもたち……。 アメリカは正義なのか? こんな子どもたちを生み出して……。 それでも正義といえるのか? どこまで、都合の悪いことにフタができるのだ! この子どもたちが、大統領、あなたの子供や孫だったら、あなたはどうするのですか? そんなことを訴える人さえもない、自称・世界の警察のアメリカ……。 オカネスキーはこのようなことが大嫌いだ。 ハンカチをもって泣いている。 この世界では、きちんと、報道されている……。 アメリカは正義ではない! もし正義というのなら、これを他国がアメリカにしても、アメリカは讃美すべきだろう……。 だけど、闇教育を受けたエリートたちが牛耳る世界では、けっしてそんなことは通用しない。 --戯言であったり、彼らの憎む共産主義やテロリズムにかえる……。 たしかに、共産主義でも人の命を、自分の命とは違うものとする人たちがいるが……。 自由・平等・博愛……。これが民主主義の精神である……。 それを失った者たちの民主主義は、イメージだけ民主主義であり、内容は差別主義のファシズムである……。 真剣な表情で小見屋は、テレビ・カメラにむかって、訴えていた。
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