あかねさんシリーズ002 男が女de女が男 157 宝塚と白岩刑事 中根が入ってきていう。 「あの、美智子お嬢様! 白岩元敏腕刑事さんがやってこられました……」 「おや、おや、この世界では、黒づくめなのか」 茜は白岩を見ていった。 「あの、先日はお役に立てず、すまなかった」 白岩はニヒルに決めた。 「まあ、いいじゃないか」 「どこか、お嬢様、かわられましたね」 そして、サングラスをとって、微笑み語る。 「まるで、宝塚みたいですね、ぼくは星組のトップスター、遥クラクラさんの大ファンなんです」 「そうですか、遥クラクラさんは、もう引退されているでしょう」 「いいえ、ぼくの心の中では、いまだに現役です。輝く星はその生命を終えたとしても、心の中で輝き続けるのです。先日、ああ、行方不明のときに白岩元敏腕刑事さんが登場されたのですか。ええ、まあ、わたしはそれなりの実力があります」 一人で落語はできるが、一人で宝塚気分は、間抜けな感じがする。 そして、自分でよく言えたものである。 それから、叔母と白岩元敏腕刑事と話している。 「浮気の調査ですね、わかりました。わたしは浮気をされているかどうか」 「浮気はしているのよ。ただ証拠を握っておきたいのよ」 「離婚ですか?」 「いいえ、まだ、それは決めていませんのよ。ただ、嘘がうまい人なので、きちんと話をするために必要なのですよ」 「離婚されると、男は惨めなものです」 と、白岩はいう。 「まるで、経験者のようだね」 茜は鋭くつっこむ。 「そのとおりだ」
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