あかねさんシリーズ002 男が女de女が男 151 理屈よりも…… 「えっ、何論ですって……」 「男女平等論」 「そうですね、田舎者のわたしが、お嬢様に申し上げることは、何もありません」 「そんなことはない。住み込みで働く者もいるが、早瀬さんとこのように、ほのぼのした家庭はないのだ。そんな、あなたがどのような男女平等論をもっているか知りたいのだ」 「そうでございますか」 主任メイドかコーヒーを置く。 「わたしには、論理というのは、雲の上の人たちかいうことですわ。論理で、食べていける人たちはそれはそれで幸せなのでしょうけど……。わたしには、そんなこともできる能力がないのでございます」 そうなのだろうか……。語らなければ、何もないというのだろうか? 茜はそんな愚かな人間はではない。 やはり見ていて思うのだが、いがみあっているよりは、やはり家庭というのは温かい感じの方がいいのではないか? それに理論がないわけがないと思う……。 しかし、理屈にこだわらないということが家内安全ということかもしれない。 聖職者の家庭は意外に不良が生まれるというではないか? --聖職者とは学校の先生、医師、牧師、看護婦……。 理屈よりも愛情なのかもしれない……。 それを納得したいと茜は思った。 しかし、早瀬が嫌な気持ちをもたぬようにと考えた。 「何でもいいんだ、私の将来のためにも教えてくれないかい?」 「深く考えたこともありません。ただ、わたしに夫は迷惑をかけると言っているけど、たしかにそうですけど……。ときどき、わたしもそれはイライラすることもあるけれど、イライラしたって何になるっていうのですか?」 茜にとっては、予想外な答えをいった。 これなら、役に立たないと思った。 しかし、考えがどうであろうが、彼らは幸せなのだ。それで、いいじゃないかと茜は考えた。 イライラはする、しかし、イライラしないようにと考えいるのやもしれぬと思う。 そして、理屈より愛情なのではないかとも思う茜であった。 ということは、その愛情が問題というわけだ……。 今の教育や政治に足らないものだと思った……。
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