ROSE POSYのハンドクラフト・ブログ

”手仕事”の楽しさをお伝えできればと思います。ROSE POSYオリジナル作品もどうぞお楽しみ下さい。

エンゲージリング考 ダイヤモンドの選び方

2008年02月20日 | ジュエリーよもやま話
時々、タイだのインドだの海外旅行した知り合いから、土産物屋で買った得体の知れない原石やカット石を渡され、「この石、ルビーらしいんだけど、これでリング作ってくれる?」などと言われることがあってかなり困ることがあります。(「割れてもいいなら作ってあげるよ」、というとみんな逃げます) 
 
それよりもっと困るのが、ダイヤモンドの選び方について聞かれることです。とくに、結婚が決まった(であろう)男女からノロケ半分に相談されるのですが、ワタシは、ダイヤ商じゃないつーに・・・。

いちおう、”つくり”に首を突っ込んでしまった以上は、いろいろな石の性質や特性、扱い方は最低限、知っていた方がいいというわけで、いや、本当はタダの好奇心で某学校の宝石鑑定の短期集中講座で基本だけは学んだとはいえ、資格持っているわけじゃないし、ニセモノとホンモノの言い当てあてっことか、ダイヤのグレード鑑定まで出来ませんので、あしからず。。。 でもいちおう宝石用の顕微鏡もってます。いろんな石を拡大して眺めるのが楽しいからです。(ガッケンの”科学と学習”の鉱石セットにときめいた記憶がよみがえる・・・)

その講座では、さまざまなグレードのダイヤを見る実習がありましたが、そこで言えることは、すべて並べてみればなるほどなんとなく違いが判るけれ ど、隣接するグレード同士のダイヤだけを並べられると、レベル間での差異が肉眼ではほとんど区別がつかない、ということです。とくにグレードの高いものほ ど、差がよくわかりません。
・・・なので、たとえば、VVS1とVVS2、(VVS2とVS1でもいいや)あるいはDカラーとEカラー、など、グレードの微妙な差にこだわることがどんだけ意味があるのか?ということを考えさせられる次第です。

さて、話は元に戻りまして、人にダイヤのことを聞かれたときは、必ず「ここを見てみなはれ。」といっているお気に入りサイトがあるのでそのサイトをご紹介します。私の主観ですが、とてもいいサイトだと思います。

タカラ貴宝さんという御徒町の宝石店さんのホームページにある以下の話なのですが、かなり参考になります。「4Cとは?」といった基本的なことは判っている人が読むべきページと思います。その社長さんも、結局は、鑑定書がつくような一級品の石は目で見てわかる品質の差異はないとおっしゃってます。ならば最低限の基準として何を条件にし、またその条件をクリアしたら、あとは何を優先して選べばいいでしょうか。このページに答えがあります。


★ダイヤの選び方★

婚約指輪のダイヤとそうでないダイヤの選び方、とくに4Cのうち、何にプライオリティをおくべきかについて平易に説明しています。


あとは、オマケネタです。

さてさて、世の幸せなカップルは、婚約が決まると、まずゼクシィとかカタログを見て好みのスタイルをチェックしますよね。(女にとっては最高に楽しい時間なのだ!)そして彼氏と二人で銀座あたりで「テ○○○ニー」とか、「カ○○エ」とか「ミ○モ○」といった有名ブランドショップをよろしく見物したあと、そこで決める人もあれば、街の宝石屋さんや御徒町にまったり落ち着くというパターンがほとんどかと思います。

ところが中には、4Cについての事前知識もバッチリ仕入れたつもりでも、現地でブツをいろいろ見るとかなり迷いが生じる人もいるのです。私が相談を受けた人たちは、たいていいくつかの店を下見した挙句、わけがわからなくなって頭を冷やすべく、いったん帰ってきて人に意見を求めよう、という人なのです。高い買い物というのは、自分の中に選ぶ基準がないと見れば見るほど迷ってしまうものです。

どういうわけか、やはり男性側はこのグレードにやたらこだわりすぎる人が多いようです。スペック狂というか、家電でもコンピュータでも、仕様ページや比較サイトのマルバツ表が大好きな人たちは、やはりダイヤモンドも数字や表を見せられると比較魂に火がつくらしい・・・。

あるカップルが駅ビルに入っている宝石店でエンゲージリングを真剣に選んでいました。商品を物色するフリして耳ダンボして聞いていると、彼女は、多少グレードは落ちても見た目さえ綺麗であれば、できるだけ大きいのが欲しいといい、カレシは石のサイズは小さくてもグレード、ダイヤ本来の価値にこだわるべきだよ、などなど言っています。

彼から予算を聞いた店員が、その店の最高グレードだという0.3ctの石を出してきて見せたところ、彼女が、「うわっ、ちっちゃっー!もうちょっとグレード低くていいんで、同じ予算で買えるもっと大きいの見せてくれません?」と言い出すと、彼氏が急にむくれてしまいました。店員さんが0.8ctくらいの石を出してきました。

「そんなもん、やめとき。これ(0.8ctのほう)、VS2やんけ?ぜったいこっちのVVS1がええて。カラーもDやで。」
「だって、私そんなの見ても違いわかんないもん。あんたわかるの?」
「輝きが違うて!だいたいお前の指にそんなデカイ石、似合わんて。」
「そんなこと言うならもういらないっ。ああ気分ワルッ。わたし、もう帰る!」
あららー。かなり険悪なムードに・・・。

彼女が欲しいやつを買ってあげればいいのに。彼氏、いろいろ前知識を突っ込みすぎて、頭でっかちすぎてますよ。

そういや、この会話どっかで聞き覚えがあると思ったら、以前のブログで書いた私の知り合いの話に状況が酷似してました。(そこはケンカもせず、めでたく折り合いがついたそうですけど)

いまどきは、ダイヤの値段も下がって買い易くなり、ファッションリングで0.2~0.3カラットくらいのダイヤもっている女性ってたくさんいますよね。グレードにこだわらずともかなりきれいめなダイヤが、自分にご褒美できる値段で買えるようになりました。

先のタカラ貴宝の社長さんもおっしゃっていますが、
女性も年を重ねることで風格が増していきますから、若いときには似合わなかった大きい石や豪華な石が良く似合うようになるのです。そして、(だんなさまの”経済成長度”にもよりますが)周囲の女性達も年齢に見合っただけのものを着ける様になりますので、0.3ctどころか0.5ctでもソリテール(一粒石)スタイルのリングでするのはちょっと指元が寂しいかも?という印象になるかもしれません。

ソリテールの型枠にも流行がありますから、途中でリフォームするとしても、一貫してフォーマル感のあるソリテールリングとして使おうと考えている人は、グレードは少々を妥協しても、カラット数は大きいほうがいいと思います。
 
そういう私自身もそうです。当時は、0.5で十分な大きさだと思ってました。でも、今になって多少グレードを落としても0.7くらいのにしてもらうべきだったと思いました。真珠のネックレスもそうです。7mmの花珠を買いましたが、やっぱり8mmにしとけばよかったとちょっぴり後悔しています。 そう、女って欲張りな生き物なのです。





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2 コメント

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やはり大きいダイヤ (ジュエリービジネスプロデューサー佐藤 善久)
2008-02-20 22:06:10
>女性も年を重ねることで風格が増していきますから、若いときには似合わなかった大きい石や豪華な石が良く似合うようになるのです。

わたしは以前に 百貨店の店頭に立って婚約指輪も売ってました。 

その時 年配の方が同行していたときは ほぼ、「大きいほうがいいよ」おっしゃってくれました。

今は、若いカップル二人だけで買い物にいきますからね。


でも、結婚後にダイヤを身につけていく時は、子供の入学式、卒業式、など 人が集まる時なんです。

その時は 大きい方が 目に入るんです。

やはり、見た目ですね。

クラリティーより、プロポーションが良く大きいものをお勧めします。
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ダイヤを買うときはオカンを連れて行こう! (ROSE POSY)
2008-02-21 18:01:38
なるほど、エンゲージリングを買いに行くときは、どちらかのお母さんがついていけばよいですね。まあ、カップルで行く前にこっそり母娘で先に下見しておくのもいいかもしれません。お母さんの指にいろいろなサイズをはめてもらえば、花嫁さんも自分の将来のイメージが湧くはずです。店員さんは不思議に思うかもしれませんが・・・・。(笑)
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