ROSE POSYのハンドクラフト・ブログ

”手仕事”の楽しさをお伝えできればと思います。ROSE POSYオリジナル作品もどうぞお楽しみ下さい。

30年後には、金が掘りつくされる?

2012年06月10日 | ジュエリーよもやま話

6月9日の池上彰さんの特集番組をご覧になりましたか?ちょっと衝撃でした。

以前も何度かこのブログでお伝えしましましたが、中国が熱心に金を買い集めています。中国の政府機関も、金を最もふさわしい投資対象として国民に推奨しているような発言をしています。

日本がバブル全盛だったころ、投資家は、国内外の不動産や、絵画骨董など、市場価値が需要供給に左右されるものばかりを買い漁っていたために、バブル崩壊とともに保有している財産の価値も下がって、すべてを失ってしまいました。その失敗をふまえて、中国では、長期的に、しかも国際的に価値が安定しており、ほぼ値段が下がらない”金”への投資が注目されています。

今や、中国の国民の51%が金を購入できるほどの生活水準になっている(政府公称)とのことで、富裕層から一般市民まで、財産として金を買うことがブームとなっているようです。この番組では、ある貴金属店が立ち並ぶことで有名な街で取材をおこなっていましたが、あるお店では、1kgのゴールドバーが月に40~50本売れ、アクセサリーも月700~800kg売れる(金額にして総計8億円以上)とのことでした。点数でなくて、キログラム単位、ですよ、、、。しかも、某郊外都市の一店舗で・・・・。驚きですね。

売れ筋の商品は、チェーンや、”福”などの文字が刻まれた、中国の縁起モティーフが主流で、デザインやセンスのへったくれもないようなものばかりのように思います。貯金代わりにこつこつと買い集めるリピート顧客を飽きさせないために、とにかく商品のバリエーションは豊富なようですが、そもそも、購入動機がコレクションであり、装飾用ではないため、ファッション性を重視した商品はあまり重視されていないようです。デザイン代や加工費が上乗せされた商品より、地金の金額に近い商品が投資対象として人気ということなのでしょう。


いまどき、日本でこんなリングしてる人はまれですよね。

中国経済は、そろそろバブルがはじけるともいわれており、先行き不安から、先物や不動産よりも、将来ほとんど価値が下がらない金へシフトしているようです。中国政府は、金の保有高を10年以内に今の10倍(現在、世界一のアメリカの保有量より多い)に増やすと宣言しています。


縁起物の文字や文様が人気のようです。
レーザー彫刻やジュエリーCADが大活躍でしょう。

・・・とはいえ、地球上の金の埋蔵量は有限であり、オリンピックの公式プール3杯分しかないそうです。このままのペースで採取し続けると、30年後には枯渇(掘り尽くす)そうで、今の中国の勢いによりさらに加速し、その年数を大幅に短縮することになりそうです。金が中国によって買い占められ、市場から姿を消して価格暴騰したら、次に何が起こるのでしょうか?



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