ほんの手すさび、手慰み。
不定期イラスト連載・第八十弾は、映画「レオン」。

平成7年(1995年)、
日本で公開された当時のキャッチコピーは“凶暴な純愛”。
映画「レオン」は、きっと多くの方がご覧になっているだろう。
舞台は、アメリカ・ニューヨーク。
孤独なプロの殺し屋「レオン」が、天涯孤独の少女「マチルダ」と出会い、
初めて心に愛情を抱き、生きる希望を見出すラブストーリーだ。
脇を固める登場人物も味がある。
クラシック音楽愛好家で“狂気”の塊、麻薬組織の長「スタンスフィールド」。
裏社会の顔役で、清濁併せ持つイタリア系移民「トニー」。
どちらも役柄になり切って、実に憎らしい。
こうした配役陣に加え、重要な役割を担うのが「銃」だ。
シグザウエル、スミス&ウェッソン、ルガー、キメル、ベレッタ。
多様な銃器なしに、この映画は成り立たない。
エンターテイメントだから多少の脚色はあるだろうが、
改めて、アメリカが銃社会なのだと窺える。
彼の国の「憲法」は「武器を所持して携帯する権利」を認めている。
州によって違いはあるが、一般に銃器を求める際の許可・登録は必要なく、
専門店は勿論、大手スーパーマーケットにも銃器コーナーが設置。
日本の感覚からすると、驚くほど簡単に手に入るという。
…所変われば何とやらである。
ちなみに、アメリカでの2017年の発砲事件による死亡者は1万5,612人。
1日あたりに換算すると42人。
同じ年、日本での発砲事件は22件で、負傷者は5人、死亡者は3人だった。
確かに、引き金を絞るのは銃ではなく人だ。
「全米ライフル協会」曰く"Guns don't kill people, People kill people"。
しかし、それは詭弁だと思う。
容易に心を虜にする美しさと強さを備えた道具。
容易に感情に支配されてしまう動物。
銃と人は、相性がいい。
だからこそ、蜜月は危険だ。
他にも関係が深くなりすぎると身を亡ぼすモノはある。
酒、クスリ、博打などが代表例だろう。
しかし、それらは溺れた者が自分で責任を取れる。
多少は周囲に迷惑はかけてしまうだろうが。
銃は違う。
他者に、圧倒的な力を及ぼしてしまう。
銃は、アダムとイブを惑わす「禁断の果実」に成り得るのだ。
不定期イラスト連載・第八十弾は、映画「レオン」。

平成7年(1995年)、
日本で公開された当時のキャッチコピーは“凶暴な純愛”。
映画「レオン」は、きっと多くの方がご覧になっているだろう。
舞台は、アメリカ・ニューヨーク。
孤独なプロの殺し屋「レオン」が、天涯孤独の少女「マチルダ」と出会い、
初めて心に愛情を抱き、生きる希望を見出すラブストーリーだ。
脇を固める登場人物も味がある。
クラシック音楽愛好家で“狂気”の塊、麻薬組織の長「スタンスフィールド」。
裏社会の顔役で、清濁併せ持つイタリア系移民「トニー」。
どちらも役柄になり切って、実に憎らしい。
こうした配役陣に加え、重要な役割を担うのが「銃」だ。
シグザウエル、スミス&ウェッソン、ルガー、キメル、ベレッタ。
多様な銃器なしに、この映画は成り立たない。
エンターテイメントだから多少の脚色はあるだろうが、
改めて、アメリカが銃社会なのだと窺える。
彼の国の「憲法」は「武器を所持して携帯する権利」を認めている。
州によって違いはあるが、一般に銃器を求める際の許可・登録は必要なく、
専門店は勿論、大手スーパーマーケットにも銃器コーナーが設置。
日本の感覚からすると、驚くほど簡単に手に入るという。
…所変われば何とやらである。
ちなみに、アメリカでの2017年の発砲事件による死亡者は1万5,612人。
1日あたりに換算すると42人。
同じ年、日本での発砲事件は22件で、負傷者は5人、死亡者は3人だった。
確かに、引き金を絞るのは銃ではなく人だ。
「全米ライフル協会」曰く"Guns don't kill people, People kill people"。
しかし、それは詭弁だと思う。
容易に心を虜にする美しさと強さを備えた道具。
容易に感情に支配されてしまう動物。
銃と人は、相性がいい。
だからこそ、蜜月は危険だ。
他にも関係が深くなりすぎると身を亡ぼすモノはある。
酒、クスリ、博打などが代表例だろう。
しかし、それらは溺れた者が自分で責任を取れる。
多少は周囲に迷惑はかけてしまうだろうが。
銃は違う。
他者に、圧倒的な力を及ぼしてしまう。
銃は、アダムとイブを惑わす「禁断の果実」に成り得るのだ。