きのう、私用があって「白山麓」に出かけた。
岐阜県と、富山県、石川県、福井県にまたがる広大な山域へ
久しぶりの冬季訪問。
「今日の一枚」に写っている通りやはり雪深い。
幹線道路の両側は、2メートルあまりの雪の壁。
山肌の木々の枝は、一面厚い雪化粧。
ゴオゴオと音を立てて雪を巻き上げ飛ばすラッセル車が行き交い、
屋根の雪下ろしをしている人々も多数見受けられた。
そんな中には、昔ながらの「被り笠」姿で作業に当たる方もいて、
伝統的な山の民の暮らしを垣間見た思いがする。
白山麓は、古くから「出作り」という生活様式があった。
山に囲まれ平地が少ない環境のため、
村から遠く離れた山奥に点在する平坦地や、傾斜のゆるい場所に農地を開き、
春から秋の農耕期は、その傍の住居で暮らしながらの農作業。
続く晩秋から冬の農閑期は、村に帰って養蚕や炭焼に従事。
季節によって拠点を移す二重生活を送り、
“家や村(コミュニティ)から出て糧を作る”…故に「出作り」という訳だ。
山岳農耕民の典型的な生活サイクルだが、
白山麓でも取り分け雪深い白峰地区では、冬も出作り先で過ごしたという。
もちろん今ではこうして生計を立てる事など無いだろう。
過去の営みである。
しかし、白い雪に覆われた世界を訪れてみると、
加賀平野での生活様式と大きく異なる山の文化が窺えた。
岐阜県と、富山県、石川県、福井県にまたがる広大な山域へ
久しぶりの冬季訪問。
「今日の一枚」に写っている通りやはり雪深い。
幹線道路の両側は、2メートルあまりの雪の壁。
山肌の木々の枝は、一面厚い雪化粧。
ゴオゴオと音を立てて雪を巻き上げ飛ばすラッセル車が行き交い、
屋根の雪下ろしをしている人々も多数見受けられた。
そんな中には、昔ながらの「被り笠」姿で作業に当たる方もいて、
伝統的な山の民の暮らしを垣間見た思いがする。
白山麓は、古くから「出作り」という生活様式があった。
山に囲まれ平地が少ない環境のため、
村から遠く離れた山奥に点在する平坦地や、傾斜のゆるい場所に農地を開き、
春から秋の農耕期は、その傍の住居で暮らしながらの農作業。
続く晩秋から冬の農閑期は、村に帰って養蚕や炭焼に従事。
季節によって拠点を移す二重生活を送り、
“家や村(コミュニティ)から出て糧を作る”…故に「出作り」という訳だ。
山岳農耕民の典型的な生活サイクルだが、
白山麓でも取り分け雪深い白峰地区では、冬も出作り先で過ごしたという。
もちろん今ではこうして生計を立てる事など無いだろう。
過去の営みである。
しかし、白い雪に覆われた世界を訪れてみると、
加賀平野での生活様式と大きく異なる山の文化が窺えた。