つばた徒然@つれづれ津幡

いつか、失われた風景の標となれば本望。
私的津幡町見聞録と旅の記録。
時々イラスト、度々ボート。

津幡町の名もなき社。

2012年02月23日 07時42分42秒 | 日記
「今日の一枚」は、小さな祠。
父方の親戚筋、母方の生家へ赴く際には必ず前を通る。
僕が子供の頃から同じ場所に鎮座しているが、
きっともっとずっと以前から風雪に耐えているのだろう。

「祠」を辞書で引くと…【神や祖先を祭る所】と書かれている。
何を祀り、何故ここが選ばれたのかは分からない。
しかし、何らかの理由と意図はあったはずだ。
想像するに「道中安全祈願」かもしれない。

祠に向かって左へ進めば山間部の集落、右に進めば津幡市街。
決して通行量は多くないが、昔から人々が行き交ってきた街道である。
かつて…昭和30年代以前、移動手段のメインは徒歩か牛馬。
その行程に費やす時間は、今とは比較にならないくらい長く、
労力も大きかった。
当時の道中、この祠の前で小休止を取り、手を合せ、
無事を祈ったのではないだろうか。

一体どれほどの所懐が重ねられたのかと想像すると、
小さな名もなき社は、より尊く思えるのである。
コメント
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