つばた徒然@つれづれ津幡

いつか、失われた風景の標となれば本望。
私的津幡町見聞録と旅の記録。
時々イラスト、度々ボート。

列車は行く、津幡の田園の中を。

2010年06月19日 23時12分01秒 | 鉄道
今回の写真は、走行中のJR七尾線の普通列車。
画面からは見切れているが、すぐ近くには前回投稿した「しょうず」がある。

奥には朝日に照らされた「医王山」。
その手前、名もなき小高い山には鬱蒼と生い茂る木々。
列車は、右手に風に揺れる稲の若葉を見ながら、本津幡駅へと向かっている。
駅同士の間隔が1キロ余りと短いためか、スピードも緩やかで、
レールを渡る音のリズムものんびりとしたテンポ。
…こうして、改めて眺めてみると、美しい田園風景だと思う。

昔は、こうした光景の中に、微かな「油の匂い」が漂っていた。
七尾線が電化されたのは平成になってから。
ディーゼル時代の車体は、全体がベージュで、窓の周辺は朱に塗られていた。
蒸気機関車のように朦々と煙を上げることはないが、
軽油を燃やした時に出る臭気は避けられない。
また、運転中の駆動車には熱気を放出する穴があって、
屋根の周囲の空気と景色がゆがんで見えたものだ。

そんな汽車が主役だった頃、僕は貨物列車の音が好きだった。
カタンカタン、カタンカタン、カタンカタン、カタタン、カタンカタン…。
夜遅く、遠くから聞こえてくる走行音。
布団の中で耳していた時間は、何分間も続いていたように思う。
幾つものコンテナを連結して深夜に走る貨物列車。
旅客ダイヤが忙しい昼間は決して目にできず、
深夜のため確かめに出かけることもできないそれは、
いわば「幻の列車」だった。
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汲めども尽きぬ、津幡の恵み。 

2010年06月19日 07時01分14秒 | 日記
石川県河北郡津幡町「清水(しみず)」。
ここは、どこを掘っても「清い水」が出るという事が地名の起こりとなった。
その象徴的な存在が滾々と水が湧き出る「清水(しょうず)の泉」だ。
以前も書いたが、近隣にもファンが多く、朝早くから訪問者が後を絶たない。
写真は水を汲みにきた親娘だ。
僕と「りくすけ」も散歩の折、時々お世話になっている。感謝。

さて、この泉の横の石碑には、こう刻まれている。

『しょうずの由来
 この泉は清冷にして汲めども尽きぬ麗泉なり
 寛政元年以来、清水村の人達は農期に渇をいやし
 又酒造の仕込水として利用しての恩恵を感謝し
 守護神として不動明王を祀り家内安全と無病息災を祈った
 ここにかつて水の恩恵に預かり酒造りを行った酒造家が相計り
 後世の人に、その由来を伝えんが為、この碑を建立する
 昭和五十二年四月二十八日
                      岩井屋酒造店
                      久世酒造店
                      矢田酒造店』

寛政元年は西暦なら1789年。
220年以上もの間、湧き続け、水温も一定。
決して濁らないことなどから、石碑にあるとおり酒造りの仕込み水になっていた。
かつては、3件あった造り酒屋も今では1つを残すのみ。
その「久世酒造店」では「しょうず」で限定で清酒「長生舞」を醸造。
「しょうず」を飲むと「長生きした」という伝説が由来になっている。
ちなみに酒米は、自社の田園で育てた独自の酒米「長生米」。

清酒「長生舞」は、水・米・人・場所…全ての要素が完全無欠の「津幡産」!
「久世酒造店」が米作りから酒造りまで一貫生産している全国で唯一の酒蔵!
素晴らしいことだと思う。 
今夜は「長生舞」で一杯飲ろう。
サッカー日本代表のオランダ戦での勝利を祈って!
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