リーメンシュナイダーを歩く 

ドイツ後期ゴシックの彫刻家リーメンシュナイダーたちの作品を訪ねて歩いた記録をドイツの友人との交流を交えて書いていく。

167. 15回目のドイツ旅行(15)バンベルクへの一日旅行

2019年02月02日 | 旅行

▶︎15回目のドイツ旅行(15)バンベルクへの一日旅行


 

聖ゼバルドゥス教会の聖櫃


リーメンシュナイダー初見作品

 9月21日(金曜日)

 一昨年、中村英之さんからいただいた『Tilman RIEMENSCHNEIDER』(Matthias Weniger著)の中に今まで見たことのない作品が一つ入っていました。名前も初めて聞く「聖ロクス像」です。その彫刻を見にまずバンベルクまで列車で出発。バンベルク駅からミューレンドルフの教会までは約10キロの距離にあるのですが、タクシーで往復してもそれほどの金額にはならないと思って駅前のタクシー乗り場で聞いてみました。ちょうど中東の方のような運転手さんが番待ちしていたので、「ミューレンドルフの教会まで行って少し写真を撮って戻ってきたいのだけど、何分ぐらいかかりますか?」と言ったら15分ぐらいとのこと。「いくらかかりますか?」と聞くと25ユーロと言ったので、それならと乗り込みました。教会に着くととりあえず料金を払えというのです。25ユーロ出すと「50ユーロ」だと突っ返されて「え~?」とびっくりしました。片道の料金だったの? ちゃんとメモで書いて聞くべきだったと後悔しましたが後の祭り。仕方なく50ユーロを渡して教会前で待っていてもらい、中に入るとありました。まさにリーメンシュナイダー作という顔立ちの聖ロクスです。びっくりしたのはミュンヘンのバイエルン国立博物館にある聖セバスチアンのレプリカがここにあったことでした。なるほど。元々あのセバスチアンはここにいたのですね。


 

お目当ての聖ロクス


レプリカの聖セバスチアン


バンベルク大聖堂にも寄りました

 帰りに三津夫が大聖堂にも行ってみたいねと言い、私もせっかくここまで来たのに直行で帰ってしまうのは勿体ない気がしていたので、運転手さんに駅に戻るかわりに大聖堂に寄ってもらえますかというとOKの返事。でも何だか狭い裏道を通るので本当にこの行き方で大丈夫かと少々不安になったのですが、「工事中なのでここを通るしかないんですよ」と運転手さん。大聖堂の裏側から回ったのでした。ここからは駅までの道はほぼわかるので、ホッとして大聖堂に入りました。ここにはファイト・シュトースの黒っぽいマリア祭壇もあるのですが、今回は修復中とみえて写真が貼ってあるだけでした。リーメンシュナイダーの力作、「聖ハインリッヒと后クニグンデの石棺彫刻」も、もう一度見てきました。何度見ても素晴らしい彫りです。写真の公開は許されていないので今まで本に載せませんでしたが、掲載許可をお願いしてみれば良かったかなぁと思いました。


再びニュルンベルクで

 昨日外壁の彫刻だけ撮影した聖ゼバルドゥス教会には、パンフレットを読むとファイト・シュトースの作品もあることがわかったので、じっくり撮影しに行きました。また、初めて見たペーター・フィッシャーの「聖ゼバルドゥスの聖櫃」は小さいながらもしっかりしたブロンズの作品で、ここにフィッシャーの自刻像も入っていることがわかりました。三津夫はすごい、すごいと感激していました。そして、この聖ゼバルドゥス教会にも聖ロレンツォ教会にも、ファイト・シュトースの磔刑像がかかっていることが分かり、今まで何を見ていたんだろうと反省。やはりきちんとパンフレットを読み込むと見る目が違ってきます。ニュルンベルクは今年、その価値を再認識させられた町となりました。


聖ゼバルドゥス教会 ペーター・フィッシャーの聖櫃横で


*帰国してからの大ショック! 私はミューレンドルフの教会写真を撮ってくるのを忘れてしまっていました。タクシー代に気をとられていたのですね。とっても残念です…。


※このブログに掲載したすべての写真のコピーをお断りします。© 2015 Midori FUKUDA

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