雑感日記

思ったこと、感じたことを、想い出を交えて書きたいと思います。

座右の銘 雑感

2020-01-25 07:21:22 | 私の生き方、考え方&意見

★ 『座右の銘』など今まで、あまり聞かれたこともなかったのだが、
 
 昨年、カワサキのアーカイブスのインタビューの最後に、
 『後輩に伝えたい言葉』と共に
 『座右の銘は?』と聞かれたのである。

 後輩に伝えたい言葉は、
 Kawasaki Let the Good Times roll! と答えたのだが、
 座右の銘は、一瞬、考えて、

 『人の不幸を喜ぶ者は自らの無力を恥じよ』 と答えたのである。


 


 こんな感じで『アーカイブス』の中に表示されている。



★ はじめてお聞きになる方が多いと思うが、
 これは吉田茂内閣の副総理を務めた『緒方竹虎の言葉』なのである。

    

   1888年(明治21年)1月30日 - 1956年(昭和31年)1月28日)


1956年(昭和31年)、私が大学を卒業する前に亡くなっているのだが、
大学2回生の頃、朝日新聞の記事の中で、
この言葉』と出会って、
非常に強く印象に残ったのを覚えている。

緒方竹虎はなかなかの有名人なのだが、
その時一度出会っただけで、
このこと以外は何も存じ上げている訳ではない。

当時は、野球部にいて、野球に熱中していた時期で、
人生で生かす』というよりも、
競争相手や相手チームの不幸』を喜んだりすることが現実に多かったので、
相手のミスなどには関係なく『本来の実力向上』を目指すべきだなと思ったのである。


最初は、そんなことから私の中に入ってきた言葉なのだが、
社会人になってからいろんな機会に、『この言葉を思い出す』ことが結構多くて、
この言葉を思いだしながら、自らの『実力向上』に務めたのである。

二輪業界の厳しい競争の中でも、レースでも、
他人の不幸を喜ぶ』ような状況に置かれることが現実に多かったのだが、
そのたびに『この言葉』を想いだしたし、
自らを叱咤するようなことが続いたのである。

そういう意味では、結構ちゃんと身について
『他人の不幸を喜ぶ』ようなことはなく、
人生を過ごすことが出来たなと思っている。



★ ところで『座右の銘』を調べてみると、このように書かれている。

座右の銘」とは、自分の心を律するための「格言」のことです。
座右の銘」に決まりはなくて、どんな言葉でも「座右の銘」にすることができます
また、座右の銘は1つと決まっているわけではなく、1人で2つ、3つと複数持っている人も多くいます。

昔の皇帝など位の高い人は、「」に自分が尊敬する過去の人の言葉を記し、自分の右側に置いていたと言われています。皇帝にとっての「右側」というのは、自分がもっとも信頼する補佐役などを座らせる場所です。
このことから「自分にとって重要な右側に置くほど、大切な言葉」という意味で
座右の銘」と言われるようになったとされています。


ここに書かれているように、『座右の銘』は複数持ってもいいということだが、
そういう意味では、最も具体的にずっと心がけてきたことは、
川崎航空機工業の社是と執務態度で、
こちらの方が実際には私の『座右の銘』であったかも知れない。

 社是    『正直・誠実・勤勉』
 執務態度  『信頼・互譲・協力』

 



   
これは極く最近、ずっとお世話になっている村島邦彦さんが、
焼酎を贈るけど、何か6文字ぐらいの言葉を』と仰るので
信頼・互譲・協力』と申し上げたら、このように書いて贈って頂いたのである。


 ★この『正直・誠実・勤勉』、『信頼・互譲・協力』は、実際の仕事の上で大いに役立ったこともあって、1976年、東南アジアにCKD事業を本格的に進出しようとしているとき、最も重要な市場のタイでの交渉は、相手は華僑でなかなかムツカシかったのである。
個別の交渉条件を慣れぬ英語で交渉することなどなかなか大変で、出張最終日まで纏まらなかったのだが、
最後に私が黒板に『正直・誠実・勤勉、信頼・互譲・協力』と書いたのである。
華僑の息子たちは解らなかったのかも知れぬが、オーナーの親父さんはこの言葉を見て、『解った』と言ってくれて、タイでのCKD事業がスタートすることになったのである。


★私の人生はこのように生きてきたつもりですし、
今後も、常に私の右に置いて、生きていきたいと思っています。

 Furuya . Let the Good Times roll !    
 私に出会う人がハッピーになるように、行動します。

 『人の不幸を喜ぶものは自らの無力を恥じよ』 これからも頑張ります。

 『正直・誠実・勤勉』 『信頼・互譲・協力』 
 これは既に身に付いていると思っています。
 



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