梅雨の中休み、曇りの午後、王子の北トピアで劇団鳥獣戯画『カリフォルニアドリーミン』を観劇。 55歳の旧クラスメートたちが故英語科教師“たぬき”の散骨のため海へ向かう。“たぬき”は POPS CLUB を作ろうと思っていた。彼らの高校時代はおそらく昭和30年代である。数々の懐かしい曲が次々と歌われる。それとともに高校時代の印象的出来事、卒業後約40年間の各人の様々な人生模様が回顧される。恩師の散骨の後、歌われるのが“カリフォルニアドリーミン”である。彼らは長く生きた後、あらためて自分たちの青春時代の輝きを賞賛する。それは亡くなった恩師と自分たちの青春のための鎮魂の想いでもある。 中年が描いた従って少しばかり重苦しい青春賛歌だった。