みやぐりん、やおら企画。
三時半になったら、裏方で調理されし、イノシシの丸焼きが、香味の強い草と台車に乗って運ばれて来る。
消してくれ、ではなく、ただの飾り。
しかし、ぷすぷすと漏れる煙が、大いにくしゃー。
いたたまれねー。
イノシシは後で豚のエサに。
小さいサメの活け造り。
ガラスの水槽に入っておられるところを、鷲掴み機能な鉄製のペンチ状、二個で捕まえ、でかいまな板の上へ。
元気良く抵抗してこられる。
若い板前は、気合の眼差し。
お前には負けん、との事。
出刃包丁で捌いていく。
恥を恐れず、無より沸くべしは、技量。
主題は、出刃包丁だった。
サメは、寿司にする、鍋にする、あら炊きにする、は無計画。
バラして、終わり、で楽屋に去っていく。
みやぐりんが至った、認め事。
捌けず、沸かすべきは、何か。
これを、認めねば、この卸屋は、縛られず、ひたすらに乱れていくのみ。
技量、沸かすべし、なかりせば。
我ら、物流利益に鯉の口パク仕草に耽るのみの、ちんぴらに非ず。
これを、本当に、云い切る、には。
みやぐりんの民度は至った。
無言で、状況に至り、注視に囲まれるも、恐れずべし。
生きる事とは、何ぞや。
卸屋関係者は、各々が長文を謳う。
農作物を奪う、畑を荒らす、家畜を喰い殺す、咥えて去っていく。
タヌキは嫌われていた。
あまりに、生態が荒いぜこいつ、この時代。
みやぐりん、午後八時、閉店後の片付け時、何と笑顔無しで耽るべき邁進義務を鑑賞可能だった。
タヌキ、無言での蹴ったくり。
群れの親玉、えらい太っとったブタ玉を捕まえて、みやぐりんの裏、棚領域に放牧する。
どっかんどっかん、蹴るは白い衣装の板前や、三角帽を被った洋料理長。
無言。
ガチ切れ、ガチ蹴り。
ドヴァフっ、ヴォゥ、ノゥ、ボイズ。
ヘィン、フニューィ。
(今更うるせーよー、お前ら怒るだろう事は分かってたよ、俺ら勝手に喰っていくのが生業だってんだよー--。)
こいつもこいつで、この状況にあって、えらい怒りおる。
蹴りの背後に籠るであろう、論理に対し。
常に空腹による怒りが動かす生理で。
ぴくぴく、死ーん、になったら家畜のエサ。
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