青龍神界鏡

次はまた首相してみんかお前。
https://www.youtube.com/watch?v=CsI7GSs4d1s

十一面目   自ら力を求めない異星人の末路 その五

2012年08月02日 19時00分00秒 | 投稿

「あのな(親しさを表す)、お前のような人間(政治交渉の相手ではなく、ただの個人扱い)がな、惑星間の会議にな、出現する。(意図がなく欲望だけの存在、動物が生物学的衝動に基づき、周囲に望まれずに形象を現す。)
それは即ちお前の本馬鹿星が意思を発してな、衛星軌道上において無駄話をかまし上げたということに他ならない。
そしてな、お前のような存在が異星人によって理知的な惑星間の共通言語に翻訳され教育されるありがたさということに他ならない。」
相手は大抵泣きだす。
「どうして泣きだすのだ。」
と続ける。
「もう技術は盗みません。
盗聴もしません。
弱い惑星だからだといって馬鹿にした態度を取りません。
もう勘弁して下さい。」
「それでは、傍受可能電波帯の技術をお前たちに意図的に降ろしめた本当の理由は何か分かるか。」
「愚かな私たちに、どんな相手でも尊んで接することの大切さを学ばせるためではないでしょうか。」
「そうだ正解だ。」
相手はうなだれている。
「聞け。
何故聞けと言われてうなだれを直すのか。
それはお前たちがうなだれていたからだ。
だから聞けと言った。
お前たちはうなだれていた何故か。
正解を当てていたが、自分達の存在に自信がなかったからだ。
さっきそうだ正解だと言った。
実のところ正解ではない。
本当はな、お前たちが社会構造について惑星全体で取り組んで欲しかったのだ。
私達は見抜いていたことだが、お前達は社会構造の問題に起因して尊大な態度を選択してくるのだ。
さっきそうだ、正解だと言った。
それはな、本当の正解は私が言うためだ。
正解だと言うことにより、喜んだ表情ではない、うなだれが出るのだ。
優越的にある相手が解答の選択可能性を備えており、正解だと伝えても、緊張下においては疲れた表情が出るのだ。
うなだれているところに聞けというんだ。」
姿勢が直る。
「うなだれは自信がない証拠だ。
こちらがいや、あれは正解ではなかった。
本当は社会構造ではない、と言ったところで、お前のうなだれは変わらんのだ。
何故こんな意味深な綾しめをするのか。
自信を以って正解を当てられなければ永久にいたぶられ続けるということを言いたいのだ。
それを分かって欲しいのだ。」
相手は泣いている。
「そういう姿勢を取り続ける以上ずっといたぶられ続けるぞ。
必ず、こういった推移を経る。
だから、然るにこんな大臣とは惑星間協定を締結することはできないのだ。
そしてこのような認識をこちらは持っており、そちら(本惑星政府)が認識を変えたとしてその変化を即座に衛星軌道上に反映することはできないのだ。
すぐに更迭できんだろう。
それにな、そちらの認識変化にこちらの今まで展開された論理的指摘が必要であったことを鑑みてな、絶対にそちら側はこちらと対等な地位に立つことはできないのだ。

続く

棘冠 

千百四十三青字

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