想風亭日記new

森暮らし25年、木々の精霊と野鳥の声に命をつないでもらう日々。黒ラブは永遠のわがアイドル。

青空、独りきり な日

2008-06-16 08:48:35 | Weblog
井上陽水の歌である。
     別にひとりきりなわけではないのだが、この空に吸い寄せられるように
     見上げていると、そんな気に‥。歌詞が唐突に浮かんできた。
    
     更新、三日ぶりですみません。
     土曜日は激しい揺れで飛び起きたのですが、
     ケータイに母から無事を確かめるメッセージがありました。
     えらいこと心配していました。
     幸い、無事でいると伝えるとすでに知って、落ち着いていました。
     テレビニュースの方がわたくしの返信より早かったので。
 
     テレビを見ないので、夕刻やや遅れて災害のニュース詳細を知り、
     あまりの出来事にかなり驚きました。
     こちらでの体感は3弱といったところだったので。

     岩手、宮城というテロップを見て!?
     それも一関市も入ってる!
     ということは一関のベイシーはどうなっているんだろうか?
     老舗のジャズ喫茶である。(大量のレコードは大丈夫か?)
     直接知っている場所での災害は、報道で得た情報でも
     リアルに身に迫ってくるものがある。
     身内などいたら、もっと大変に切実に迫ってくる。

     それにしても、本日あまりの空の色。

     人生は唐突に転回する。
     地震予知、速報、結局人の手だては役に立たないようだ。
     別な意味での予知能力を求めてやまない人を笑えないくらい。
   
     空撮された山々の景色は、グーグルの元の写真とまるで違ってしまって
     寸断され崩落している。
     無惨にひしゃげた道路と、崩れ落ちた山肌を見れば、
     人の非力と、無策を痛感せざるをえない。

     風の谷の裏へ続く斜面を昇っていくと、崖沿いに切り開いた道が
     ある。無理矢理通した道なので、十年前には鉄砲水で崩れ落ちた。
     しばらくの間、道がなくまるでサバイバル生活、川を渡るのが日常だった。
     道の途中にあった別荘は跡形もなく流され、川筋は変わった。
     胸まである釣り用の長靴をはいて、荷物をかついで
     その川を歩いて家へたどり着くしかなかった。

     その水害から5年後に想風亭を建てる申請をし、役場へ通い、
     やっと道路復旧のめどがたち、川を歩かなくてよくなった。
     高くついた道路である。
     疲弊しないよう監視を怠らずに、大切に使っている。
     先週は道路のデコボコが修復してあった。
     自力でもやるが、建設課の人がやってくれるのがわかるとかなり嬉しい。
     人間「ひとりきり」では、やれることは知れている。
     ねずみ師はガンガン重機を動かすが、それだけでは不十分なので
     公共サービスは重要である。     



     もう少し裏山に寄っていたら、1号棟は土石流に押し流されていたかもと
     散歩しながら思う。なぎ倒され散乱した倒木はそのままなので。   
     崖崩れの不安は、今でもないわけではなく、雨量が増すと警戒している。

     「道がなくなったから進めない」と諦めなかったのは、わたくしではなく
     ねずみ師とその後に続く男たちで、わたくしは仕方なくそれに続いた。
     諦めなくてよかったと、今日みたいな青空を見て、いくどとなく思った。
 
     被災され亡くなられた方のご無念のほどお察しします。
     心よりご冥福をお祈り申し上げます。
  

コメント
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