無風老人の日記

価値観が多様化し、自分の価値判断を見失った人たちへ
正しい判断や行動をするための「ものの見方・考え方」を身につけよう。

本当のことを知らされない日本人

2014年05月26日 | Weblog
今の世の中、右を向いても左を見ても、真っ暗闇の日本となっているので、書きたいことが、どんどん溜まってしまうが、やはり直近の政府による言論弾圧・言論統制について続けて書いておくことにした。

前回、ドイツの新聞記事を紹介した。要約すると下記。

■漫画『美味しんぼ』は、福島被災地・被災者の健康被害の真実を描き、日本政府を激怒させた。
日本政府を激怒させた理由は、福島第1原発事故による福島被災地の被災者たちの健康被害の真実の状況を、漫画に描いたからである。

日本では、福島第1原発事故について真実を伝えていくことはタブーである。

■「福島の真実を書いたら、出版社がたぶん止めると思う。漫画『美味しんぼ』は連載が禁止されるのが心配だ」と某漫画家は話した。
そうなると、日本国民は、福島第1原発事故の健康被害や福島第1原発事故の真実を知ることもできない状態になるのである。


そして、このドイツの新聞で「某漫画家」が予言?した通り、「美味しんぼ」は政府の圧力→出版社の自粛(テレビで行われている自主規制と同じ)で「休載」となってしまった。

もうひとつ、どうしても私がもう何十回と載せている戦前の政府(軍部)とマスコミ報道により戦争へと駆り出されていった反省のもとに作られた文部省の教科書の内容を再掲。

■独裁主義は民主化されたはずの今後の日本にも、いつどこから忍び込んで来るか分からないのである。
独裁政治を志ざす者は、今度はまたやり方を変えてもっと上手になるだろう。
今度は誰もが反対できない民主主義・法治国家・国民の命を守る・国民の安全を守る、という一番美しい名前を借りて、こうするのが国民皆んなのためだ・国益だ、と言って人々を操るだろう。
(…この先も重要だが今回は省略…)
そういう野望をうち破るにはどうしたらいいであろうか。
それを打ち破る方法は、ただ一つある。
それは国民のみんなが政治的に賢明になることである。
人に言われてその通りに動く(マスコミの垂れ流す情報・報道・意見をそのまま鵜呑みにする)のではなく、自分の判断で正しいものと正しくないものとをかみ分けることができるようになることである。
民主主義は「国民のための政治」であるが、何が「国民のための政治」であるかを自分で判断できないようでは民主国家の国民とはいわれない。


戦後、3~4年で作成されたこの教科書でも、前回書いた「メディア・リテラシー」があなたに必要だと説いているのです。

ドイツの新聞が書いている通り、日本国民は独裁政権のもと、「原発事故の健康被害や原発事故の真実を知ることもできない状態」になっているのです。
それに気付かず(又は気付いていながら)「ヘラヘラ笑って」暴政政権を支持する日本国民。


昨年末に「秘密保護法」が成立・公布され、規定で「1年以内に施行」となっており、今現在では施行されていないが、この法律が出来たら国民は更に恐ろしい事になる、とする記事が日刊ゲンダイに載っていた。それを要約して載せる。

《日刊ゲンダイ2014年5月23日》

■ 見出し:「流したのは誰だ!」安倍官邸激怒 「犯人」探しが始まった

■ 内容:朝日新聞は、福島第一原発の所長だった故・吉田昌郎氏が政府の事故調査・検証委員会に語った「調査報告書」(吉田調書)を入手し連日に渡り報道…あらためて東電の隠蔽体質を浮き彫りにした。

この報道に安倍首相が激怒した。(「この報道に安倍官邸がカンカンなのだ」)

「官邸ではいま『一体誰が朝日の記者に吉田調書を流したのか』と犯人探しが始まっています。
菅官房長官は『(調書は絶対に)公開しない』と奮然としている。
特に阿部周辺は――原発は過酷事故が起きれば電力会社さえもコントロール不能に陥る――という解説部分が気に入らないらしい。
原発再稼働に突き進む安倍政権にとって、少しでも反原発につながる動きは許せないのでしょう。」

原発はとても人間の手に負えるシロモノじゃない。吉田調書の生々しい証言はそれを物語っている。

だからこそ、福井地裁は昨日(21日)関電大飯原発3・4号機の運転差し止め判決を出したのだが、それでも菅官房長官は「(原発再稼働の方針は)変わらない。」と突っぱねている。


ここからが、重要なので、あなたも良く考えてもらいたい。

■それにしても、つくづく思うのは、「秘密保護法」が施行されていれば「吉田調書」は確実に“闇”に葬られていたということだ。

「菅官房長官は会見で『(吉田調書は)政府として情報公開制度に対する扱いは“不開示”としている』と明確に答えている。
つまり『特定秘密に当たる』ということです。
秘密保護法(年内メドに実施)が施行されていたら、吉田調書を入手した朝日新聞記者も、それを渡した役人も逮捕され、10年以下の懲役刑が科せられる事態になっていたでしょう。」(司法ジャーナリスト)

元・外務省国際情報局長の孫崎享氏はこう言う。

「『吉田調書』で改めて分かったのは、福島原発事故の全容がきちんと検証されていないことです。
驚くのは原子力規制委員会の田中委員長も調書を『読んでいない』と答えていること。

秘密保護法が施行されれば、国民にとって必要な情報はますます隠される事になる。
大変危惧します。」

集団的自衛権を行使できないと国民の生命を守れない、と口にしている安倍首相は、国民が原発の被害に苦しんでも構わないと思っているのか。



ショートコメントにする為に、「集団的自衛権を行使できないと国民の生命が守れない」についてのツッコミは次に回す。

最近、合唱団の公演を聴きに行った。
そこで、指揮者が次の様に言っていた言葉が頭に残った。

「私たちは先週、福島の○○町の小学校にチャリティで行ってきました。その学校は◇◇町から避難してきた生徒さんで構成されています。勿論、親御さん達は今でも仮設住宅に住んでいます。
いつ故郷に帰れるか分かりません。いや、一生帰れないかも知れません。
私たちはもう既に忘れかけ、また忘れてしまう被災について、ここの子供たちは帰れない故郷への思い、被災した当時の思いを大人になっても持ち続け、一生背負って生きていくのだと思うと堪らない気持ちになりました。」

報道されなければ国民の記憶から消えていく。震災・原発事故から3年目の3・11にはテレビで「死の町」の現状を映し出し、「復興は全く進んでいません」とコメント。今テレビ報道で流行りの「困ったものですねェ」の締め言葉で終わらせていた。
1年に1回の報道がこれである。

あなたはテレビ・新聞でもっと「福島復興情報」が流れても良いのでは?と思わないのか。
「復興の進行状況はどうなっているのか!」「汚染水等放射能汚染は今どうなっているのか!」を政府に詰め寄るジャーナリズムは日本に存在しない。日本のジャーナリストは全滅に近い。

韓国経済破綻(ざまあみろ!)の記事ばかりではなく。(極右新聞) 
勿論、ASUKAの事件報道等ゴシップ話だけではなく。(ゴシップ芸能テレビ)

みのもんた氏は番組で「国は福島原発事故(汚染水処理等)で470億円出した。東京オリンピックには5000億円出す。おかしくないですか?おかしいですよ。震災原発事故(被災地救済)は日本全体の問題なのに500億円しか出さず、オリンピックを東京に誘致して5000億円出す政府。変ですよ。」と発言して権力者の怒りを買い長寿番組を降ろされた。(長寿番組“笑っていいとも”の打ち切りと同じ)

♪ 本当のことを言ったらお利口になれない ♪


あなたも「賢明な有権者」となって、政府マスコミが行なっている「由らしむべし、知らしむべからず」政策に早く気が付いて「テレビ・大新聞は国民に真実を報道しろ!」と他の反対はさておいて、声を上げなければ、日本はこのままオシマイだ。

今日はここまで、またね。

追伸:日本では安全と思っていても世界では未だに「放射能汚染」に対し厳しい目で見られている事も忘れてはなりません。(下の図は某ブログさんからの盗用です。悪しからず。)