午前11時43分、携帯電話が震えた。
ワイシャツの胸ポケットから取り出してメールを読むと、
> おはようございます。
> 今日の朝日俳壇、金子兜太選で一席になりました。
> 焼芋がうまい単純明快に 隆 です。
と書いてあった。
私は、一瞬わけが分からなかった。
少しして、おー!やりやがったな、と思った。
一緒に働いている女性に訊いた。
「図書館には朝日新聞ありますよね?」
「あると思うけど、今日は休館日だね」
残念そうにいう。
私は、昼休みに目の前にある図書館に行って朝日を見ようと思ったのです。
そうか、今日は月曜日だった。
昼飯にカップの焼きそばを食べた。
12時半にボイラーを焚き、その足でセブンイレブンまで行った。
歩きながらメールを書いた。
> おめでとうございます!
> これからコンビニで新聞買ってきます。
道路を渡ったときケータイが震えた。
> そこまでしなくても~恐縮です(^_^;)
セブンイレブンの新聞コーナーを見ると、朝日新聞が1部だけ残ってた。
私は、その新聞をありがたく手にとってレジに向かった。
朝刊が150円もするんですね。知りませんでした。
歩きながら新聞を開いた。
ありました。
<評> 「単純明快」はふつうだが、これが呼び出すふっくら感が厚い。
私は、この金子兜太の<評>を読み、涙が流れてきた。
こんな、文章を書ければな、と思った。
私は、句会の選句の文章でいつも苦労している。
「これが呼び出すふっくら感が厚い」
うまいな、と感心した。
友人の俳句もいいが、兜太の選句評もいい。
> ありました朝日新聞一部だけ
> 隆さんの句を拝見して、涙を流しています。
そうメールを打った。
すぐメールが返ってきた。
> ありがとうございます(^_^)
> こんな句をとってくれるのは兜太だけです!!
私は職場に帰って今日一緒に働く人たちに新聞を見せた。
「私の友人の句が、朝日俳壇で一席に選ばれたので買ってきました」
自分の句がとられたわけでもないのに、私は鼻の穴をふくらませていた、と思う。
旗坊さん、おめでとうございます!!
お友達が朝日俳壇で一席に選ばれたのですね。
おめでとうございます!
それを知って、自分の事のように涙を流して
喜ぶ九想さんの優しさに感動しています。
あなたは心優しい人なんですね。
俳句には興味はありますが、自分で作ろうと
しても・・・むずかしいですね。
今日も穏やかな一日であります様に
俳句、つくってみませんか。
良い俳句をつくることはむずかしいかも知れませんが、
自分なりの俳句でしたらそれほどむずかしくはありません。
北軽井沢の四季を俳句にうつしとることは楽しいと思います。
あ、明日は、所属している句会の投句締切日です。
先月は忘れてしまって投句できませんでした。
がんばらなくては…。
という感じが伝わってくるブログですね。
今月曜日の朝日新聞を引っ張り出してきました。
でも、しばらくするとその喜びは悔しさに変化します。
自分のふがいなさに腹が立ちます。
そういう意味でも友人がいい“仕事”をしていることはありがたいです。
負けていられない、という気持ちにさせてくれます。
彼に負けないように私もがんばらなくては…。