ファミリー・ツリー(ジョージ・クルーニー主演、第69回ゴールデングローブ賞受賞) [Blu-ray] | |
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いきなり音楽で驚きました。ギャビーパヒヌイさんの歌に動揺してしまって、聴き入ってしまって、ジョージクルーニーのナレーションが雑音に聞こえて邪魔でした。
音楽は、汗をかいて風呂に入った後の生ビールの一口目のような、山を歩いて渓流で足を入れて川のせせらぎを聞いているような、初めてデコポンを食べたときの感動のような、そんなさわやかで曇りもなく透き通った音でした。そのままハワイの景色を見ながらギャビーさんの音楽だけを聴いていた方が感動してすっきりして帰れるかもしれません。
ガラスの仮面で主人公をくっちゃう役者みたいなエピソードがあったけど、それですね。映画が音楽にくわれちゃってます。そうでないBGMがとてもにごって聞こえてしまい・・いい音楽を使うのも良し悪しだなと思いました。
ただ、これはにごってる!と思って聴いていたらギャビーさんの歌声が入ってきたので、まあ、自分の耳もその程度の耳でしかないんですけど。
映画のストーリーとしては、期待しちゃったんだけど、まあ、裏切らない程度にまとめてはいるのかなも思いましたが、音楽のようなすっきりした気持ちにはなりませんでした。20代後半から30代後半ぐらいの女性がひとりで観に来るような(勝手な思い込みですが)空気感は、それっぽい映画にはよくある空気感だし、今まで見てきたそういった映画と比べるとなんとなく中途半端な気がしました。
でも、妹の方が泣いたときの表情はやばいです。それまでの演技はそれっぽい演技で、無難な感じでこなしてましたが、あの泣き顔はやばいです。リアルでもらい泣きしてしまいました。リアルといえば、奥さんの延命装置を取ってからの表情がリアルすぎてひいてしまいました。その後に子どもの寝顔が写されたときは、これが生きているものと死に行くものの違いなんだなあ・・・って思いました。
最後の3人のソファーのシーンは予告でも見ちゃったので、あれが家族の絆なんだよなあ・・・ああなんだよなあ・・・と思わせたい気満々な感じが逆に鼻についていやでした。
そう。こうなんだよなあ・・・と思わせたいんだろうなあ・・・と思うところが結構あって、自然にそういうのを描こうという努力が逆に不自然さになってしまって、鼻に付いたところが結構あったような気がします。
いい作品になりえたのにちょっと残念という感じでしょうか。
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