唐茄子はカボチャ

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男はつらいよ 寅次郎かもめ歌

2008年12月10日 | 男はつらいよ・山田洋次
男はつらいよ 寅次郎かもめ歌

松竹

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1980年 26作

この作品も2度目の方が印象が良かったです。
試験の日、不安から「行きたくない」という女の子に後ろ指刺されるような人間になりたいのか?と説得する寅さんです。もっと気のきいたセリフがいえないのかと思ってしまうところですが、逆に、そうでないところがいいともいえます。
寅さんに理屈をこねるようなセリフを言わせるよりも、自分の感覚、経験から出たような思い付きのような言葉のが実は説得力があるんじゃないかと思うわけです。
理屈で説得させる必要はないんです。だって、本人は本当に学校にいきたいし、彼女の初心に訴えかけるだけでいいんですね。だから、シンプルで理屈っぽくないセリフが結果的に気のきいたセリフになっているんじゃないですかね。

朝帰りした彼女を寅さんが起こるシーンがかなり泣けます。
「怒らないで」と泣いて抱きついてくる彼女に「怒ってねえ。大丈夫だ」という寅さんはかっこいい。「幸せにならなかったら承知しない」というセリフがずしんと来ます。
セブンイレブンが紙袋でやってるのも時代なんですかねえ・・・コンビ二でなくて、小さなスーパーのようでした。7時から11時までだったんでしょうね。


2008-02-03
今までの「恋」とは一味違います。子どもを幸せにしてあげたいという親の愛情とでも言いましょうか・・・学校の編入試験に行くときに一緒に緊張しているところとか、その一生懸命さがほほえましいです。

そしてスミレちゃんが朝帰りしちゃって心配して・・・

寅さんがまた旅に出てしまうところでスミレちゃんが「怒らないで」と言って寅さんにすがるところ。寅さんは肩を軽く抱いて「怒っちゃいねえよ」「絶対幸せになるんだぞ。幸せにならなきゃ俺は承知しねえぞ!」というせりふが泣けます。スミレちゃんが結婚することで、自分から離れていくのがつらいんだけど、でも、寅さんだっていつかその日がくることをわかっているわけです。そして、寅さん自信も、それを望んでいるわけですから、本当は、やさしく接してあげたいんだろうけど・・・でも、そこはちょっとした嫉妬もありますよね。心配をよそに何の連絡もしないでそんな大事なことを黙っていたんだから。そこの複雑な気持ちなんだろうなあ・・・最初から「こういう人がいて結婚しようと思ってるの・・・」と相談されていたなら「がんばれよ」となるんでしょうけどね。

そこが親のつらいところで、子どもは勝手に大きくなって勝手に離れていってしまうんでしょうから。いくら手塩にかけて育てたって、そんなものなんでしょう。まあ、その辺はよくわかりませんが・・・

あと、「学校」ってこういうものなんだろうなあと・・・思いました。
学ぶ喜びを感じられると言うか・・・学びたいという欲求に正面から答えてあげなければならないところとでもいいましょうか・・・
どんな人でも、その気持ちがあれば、誰でもうけられるのが学校の教育じゃなくちゃいけないのでしょうね。

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