唐茄子はカボチャ

映画と音楽と・・・

高橋尚子引退

2008年10月28日 | スポーツ
高橋尚子、無念引退…3大会勝てるレベル達せず(夕刊フジ) - goo ニュース

すごい勢いのある人だなあ・・・と思っていたので、その人が引退というのは少し寂しいです。36歳の年齢が限界なのか・・・というとそうではないのだろうけど・・

スポーツマンがたたかえる状態を維持するのは本当に大変なんでしょうね。肉体的にもそうだろうけど、精神的にもそうでしょう。いろんな制約・・・ガマンをしてつくりあげていくわけで・・・それを、これから続けるのか・・・どうか・・・というのは、一般の人にはわからないつらいことなんでしょうね。レスリングのいちょう妹も、4年後やりますなんて軽い気持ちではいえないみたいなことを言ってましたが、それを決めるということは、それに向けた過酷なたたかいを自分に強いるわけですからね。

おつかれさま・・・というか、何かに追いつめられているのではなく、昔のように、楽しんでいるような顔を見たいものです。

氷点 (下) /三浦 綾子

2008年10月28日 | 
氷点 (下) (角川文庫)
三浦 綾子
角川書店

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一気に読み終えました。
おかげで寝不足です。

下は、陽子が中心に書かれていきます。
お母さんがひどいです。でも、それは、犯人の娘だと知ってしまったからなのですが・・・それまで陽子に注いできた愛情がウソのように変わっちゃいます。愛を注いできたこと事態を腹立たしく思います。それから陽子が自殺未遂するまで・・何でこんなことまでするの?と思うようなことを平気でしてしまいます。

でも、それは、ありえないとも思えないと思わせるのがさすがで、夏枝さんのお嬢様ぶりというか、思考の幼さというか、そういうものが、陽子に対してそうしてしまっちゃうというか、「悪い」と思うことがない「私は正しい」と思い込んでしまっている感じはなんかリアルです。

自分は男なので、徹を応援してしまうのですが・・・
北原はなんか好きになれないところがあって・・・
いきなり存在がでかくなる感じが嫌いですね。

映画を後追いするかたちで読んだということもあってだと思いますが、映画を見ているみたいに楽しめました。(楽しむというのが正しいかどうかわかりませんが・・・)

あと、行方不明になってしまう女の人・・・名前忘れたけど、かなり印象が強いです。辰子さんもいいです。

氷点 (上) / 三浦 綾子

2008年10月28日 | 
氷点 (上) (角川文庫 (5025))
三浦 綾子
角川書店

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小説は、心のうちを説明してくれるからおもしろいですね。

表面上の出来事、何気ないやり取りの中にも、これだけのそれぞれの心の動きがあったりするんですね。読者はみんなの心を読み取れる神様みたいな立場だけど、それぞれの人は、相手の思っていることを感じなかったり、ちょっと、感覚的には感じても、そこまで根の深いことだとまでは気付かなかったり・・・当たり前なことだけど、自分が思っているようには他の人が思っていないかもしれないというのは、ある意味新鮮な感覚でした。

話すときは、自分の思っている通りに持っていこうとするわけで、それは心からそう思うからそれを正直に熱く語ることも出来れば、本心を隠して、そこに持っていくと言うことも出来るわけで・・・人間の心・・・考えることというのは、何と「罪深い」ものなのだろうと・・・思い知らされます。

この物語に出てくる人はみんないい人で、同時に(またきた!)悪い人で、やさしい人で、冷たい人で・・・と言うか、人間自体がそういうものだということですね。

「犯罪者」とそうでない「いい人」の境界線は何なのか・・・いい人と悪い人の境界線、やさしさも冷たさも、なんでもそうですけど、その境界線と言うのは、0か1かではないんですねえ・・・人と人の境界線だけではなくて、それは、一人の人間の時間的な分かれ目もあって、優しい気持ちのときもあれば、冷たい気持ちのときもある。人は生きていく中で、家族や周りの人との付き合い、社会とのかかわりのなかで、「いい人」にも、「悪い人」にもなり、その両方の心が重なって生きていってるわけです。心の中だけではなく、人の同じしぐさを見ても、それを「かわいい」とおもうか、「鼻につく」と思ってしまうのか・・・その勝手に考えた印象でいい悪いが選別されちゃったりするわけですから。

なんだかんだ書きましたが、とにかくおもしろいです。
船が沈んじゃう話もあるんですね。