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戦争はやっちゃいけません。
愛する人との日常生活。これがずっと続くことが幸せだと思いました。そして、基本的に、誰もが、それを望んでいて・・・それは本当は難しいことじゃないのに、戦争によって、それが一番難しい状態になってしまうわけです。
この作品は、戦争のリアルさだけにこだわったというよりは、映画としての表現力を追求している感じがしました。
なんとなく、チャップリンやいとこはつらいよ・・・ちがいます。男はつらいよを見たときの感覚に似ていて、コントロールされた自然さというのでしょうか・・・ありえないことを自然に受け入れさせる力を感じました。
最初の結婚するまでの偶然の連続を面白おかしく見せるところとか、収容所でのゲームだって、外に音楽を流しちゃうのも、マイクでお母さんを激励するところも、戦車だって、「ありえない」ことが自然に受け入れさせされちゃうんです。
逃げられない、生き延びることが困難な絶対的な現実の中で、ファンタジー的な要素・・・といっても、それは現実の中の空想なんだけど、それによって、子どもを生き延びさせようとするおとうさんの愛情がすごいです。
嘘を現実にするためには、自分の体力の限界にも嘘をつかなければなりません。子どもの前では、外にいる時と同じお父さんでなくてはいけない嘘。この努力に心打たれます。
そして、最後、お母さんとの再会は、涙ぼろぼろです。お父さんが2人を再開させたのです。こんなステキなファンタジーはない・・・でも、同時に、お父さんは死んでしまった・・こんな厳しい現実もないのです。
今日は、「映画」をみたなあ・・・という充実感に浸っています。