華語り

心に華を!!

太郎の屋根に

2010-01-13 21:31:39 | 雪のある風景
まだ夜が明けぬうちから、ものすごい風で目が覚めました。
台風並みの、いえそれ以上の威力のありそうな恐ろしい風でした。
昼過ぎ、風は次第にやみ、夕方から雪になりました。
仕事が終わって帰る頃には10センチほど積もっていたでしょうか。
北陸にしては珍しい、しんしんとした細かい粉雪です。新雪に足を踏み入れるとふわっと舞い散り、生まれた町の雪とどこか似ている雪です。
雪明りがぼうっとあたりを明るく照らしています。
静かな夜です。
こんな夜に思い出すのは、三好達治の「雪」


  太郎を眠らせ、太郎の屋根に雪ふりつむ。

  次郎を眠らせ、次郎の屋根に雪ふりつむ。


雪は太郎を眠らせ、次郎を眠らせ、しんしんと降り積もります。静寂をさらに深くして、しんしんと、しんしんと。