華語り

心に華を!!

そろそろ1ヶ月になってしまうので・・・「米沢強行軍記」

2010-08-12 22:39:51 | 道々之記

先月海の日、休日独りぼっちになってしまい、することも特になかったので、思い切って米沢へ行ってやれ!と思い立ち、あまりに無謀な旅を強行しました。

出かけようとしたのが朝の8時ごろ。車のナビで調べてみるとあちらに着くのが午後4時ごろと出た。前回行ったとき、そんなに時間がかかったようにも思えず、万が一午後4時についたとしても、上杉博物館の企画展くらいは閉館ぎりぎりで見ることができるだろうと、とにかく車を走らせ、行くことにしました。

天気は快晴。気持ちのいいドライブ日和。
少々腹立たしいことがあったので、夫には
「彼岸の人に会いに行く」と、ちょっと危ない内容のメールを送った。

どのみち高速道路は片道1000円。どこを通っても良かったのですが、前回とおったのと同じ、新潟県は中条のインターで下りて下道を走る。会津若松経由で行った方が良かったかな、とも考えたが、あちらを通ったら通ったで、自分の性格上、ただではすまないことがよくわかっていたので、今回は会津若松ルートはよしておきました。

米沢には予定より2時間も早く到着。午後2時には上杉博物館の駐車場に到着。
その日が最終日の企画展「戦国大名とナンバー2」を見る。

入ってすぐに前田家関係の史料が並んでいました。
成巽閣所蔵の鯰尾の兜、芳春院の書状など、すでに見たことのあるものが多かったですが、また、新たな場所で見ることで、どこか新鮮な気がしました。
去年だったか高岡で見てきた利長さん宛の政重さんの書状なども展示されていました。

展示品の中で目を引いたのは、「愛」と「刀八毘沙門」の旗。これらは以前長野の佐藤博物館(現在は佐久市教育委員会で管理されているもののようです。)で見たものです。それらの旗と同じ陳列ケースに展示されていた「上杉家押し前の次第」には、軍の隊列や軍旗の順序などが記されていて、「毘沙門(だったかしら?)」「愛宕」の文字も見えました。「愛宕」はまさに愛宕明神=勝軍地蔵。「愛」の旗はやはり、某大河ドラマが熱心に唱えていた「愛」などでは決してなく、また、愛染明王との説もちょっと違うんでは・・・。「愛」=愛宕明神との思いを強くした次第です。

徳川家臣団や伊達さん関係の展示もあったけど、なんとなくさらりと流してしまいました。

博物館を出て、上杉神社、そして稽照殿と、お決まりのコース(笑)。上杉神社では、戦勝祈願をし(なんの?)、稽照殿ではもちろんあの方の兜と再び(三度?)ご対面。
その前にしばしたたずんでしまっていたのは言うまでもありません。

城址公園の売店で、「ウコギ茶」を購入。↓ウコギ独特の苦味はなく、ふつうにさらりと飲めるお茶でした。パッケージにはしっかり「愛」の文字が・・・。
なんだかもったいなくていまだに捨てることができません。

博物館から車で5分弱で林泉寺へ。会いたかった人はここに眠っていらっしゃる。
今日は外の駐車場に車を止め、正門から中に入る。
林泉寺、今まで無料で拝観できたはずなのに、(お墓へも、自由にいかれたはずでした)しっかり拝観料を取るようになったのですね。
直江さんが眠るお寺なので、お布施のために少々の拝観料はやむをえないと思います。

本堂の中もちゃんと通してくださって、中の仏様、そして直江さんご夫妻のお位牌も拝ませていただきました。
直江さんのお位牌は二つあって、一つは亡くなった直後、「院号」がついていなかったときのお位牌と、院号がつけられてからのお位牌とが安置されていました。
心をこめて、そっと手を合わせる。

ああ、そして、それはその日もひっそりと、だが堂々とそこに座していらっしゃいました。紆余曲折の人生だったはずですが、そんなことはつゆも知らずという風に、お二人仲睦まじく、静かにたたずんでいらっしゃいました。こうありたいと一心に願をかけ、頭を垂れる。

林泉寺を出て、次に向かった先は前田慶次の眠る堂の森。
前田慶次の顕彰会の方々が作った旗が、近づくにつれ行き先を示してくれるので、とてもわかりやすく(ナビよりもわかりやすく)たどりつくことができました。

善光寺の境内は、紫陽花が花盛り。多少盛りを過ぎていた感もありましたが、まだまだ見ごろでした。写真は慶次の供養塔。
加賀藩の史料では、慶次は11月9日に亡くなった事になっていますが、米沢では6月4日が命日とのこと。ちょうど紫陽花の花の中にうずもれるように逝ったのでしょうか。かぶき者の終焉と紫陽花の花と。不釣合いなようでいて、慶次の心の可憐さを表出しているようでもあります。
月見平へも、上っていかれるようでしたが、夕闇も迫ってきたので、それは次の楽しみに取っておくことに。
経文の一文字を写経して、それを供養塔に納めてくださるとかで、私は「是」の一文字を記しました。
貴方のような強さが授かることができますように。生きてく強さを。

いつまでもその地にとどまっていたかったけれど、翌日は仕事。現実に引き戻され、一路帰路に着く。
米沢の空はどこまでも青く、空を見上げるたびに、私はこの日のことを思い出すのであろう。


暑さに耐えて

2010-08-12 08:12:24 | 造園日記2010
イギリスの貴婦人たち(イングリッシュ ヘリテージ、スイートジュリエット)は日本の蒸し暑くかんかん照りの気候が大の苦手らしい。葉焼けを起こし、下葉が黄色くなり所々葉先が茶色く変色していたりしてしまいました。美白のため、彼女たちを玄関先の軒下に避難させました。

休日帰省する長男は、「棘が刺さる」など文句を言いますが…。

今朝、ヘリテージが花を咲かせていました。春ほどには香りませんが、ほのかにさわやかに香ります。