華語り

心に華を!!

「世界から猫が消えたなら」

2013-01-19 07:48:00 | 日々の風景

久しぶりに本を読んだ。

川村元気『世界から猫が消えたなら』

表紙の、子猫のつぶらな瞳に魅せられて購入してしまった、というのが正直なところ。

医師から脳腫瘍で余命いくばくもないことを宣告された主人公の「僕」。そんな「僕」のもと悪魔が現れ、この世から一つモノを消すことで、1日寿命を延ばすことができることを告げられ、悪魔と取引することに。ケイタイを消し、映画を消し、時計を消し・・・。「僕」はキャベツという名の猫を飼っていた。死んだ母の思い出につながる、大事な相棒の猫だ。ところが、悪魔が次に消すことを指定したのは猫だった・・・。

「僕」にそっくりな、アロハシャツをきた悪魔(「アクマ」とカタカナ表記したほうがぴったりくるような、ユニークな存在)が登場するという、少々奇想天外な部分もありはするが、昔の恋人とのやりとり、母との温かな思い出、こじれてしまっている父親との関係、そういうものが交錯し合って緩やかな雰囲気を漂わせた小説だ。

小説を読みながら、何度か涙を流した。面白いのだけれど泣けてくる。

大切なものは失ってから気づくもの。
それはよくわかっている。わかっているのだけれど、日々の暮らしの中で大切なものはいつも後回しにされてしまう。
けれども大切なものを見失わないように、日々生きていきたいということを考えさせられた。
「僕」は最後にその「大切なもの」に会いに行こうとする。会っておかねば、「死んでも死にきれぬ」心情になるのだろうな、きっと。

心の温もる小説に、久しぶりに出会った気がする。


晴れた日、冬枯れの公園

2013-01-14 10:04:59 | 日々の風景

久しぶりに晴れ間が広がった昨日の日曜日、午前中は家の西側のつるバラとクレマチスを少し整理し(完全に終わってはいませんが)、午後は車で10分程のところにある大乗寺丘陵公園へ行ってきました。大乗寺丘陵公園は、以前から存在は知っていましたが、初めて訪れたのが昨秋。広々とした公園で、家の近くにこんないいところがあったかということを知って、また行ってみようと思っていた場所です。
野田山の墓地に続く丘陵からは、金沢市が一望できます。

ずっとぐずついたお天気続きだったのが、昨日は本当に久しぶりによく晴れ、早春を思わせるような陽気でした。
でも、まだ季節は冬。冬枯れの公演は実に寒々としていました。下のほうの雪はすっかり溶けていましたが、少し登るとまだ雪が溶け残っていました。

園内には梅の木が何本も植えられていて、あとひと月かひと月半後くらいにはそれも見ごろになるのでしょう。そのころにまた訪れてみたいです。

園内にはユニークなオフジェがそこここに置かれています。

これはなんでしょう。巨大なリンゴのような、米俵のような…


休日

2013-01-08 19:50:43 | 日々の風景

年明け早々の雪もようやく一段落したようで、今日は雨の一日でした。

塾の仕事が休みになったので、午前中はお医者に行ってから、街に出てきたことだし、バーゲンやってるし、というわけで、デパートのバーゲン巡りをしてきました。
好きなショップで、行くといつもいろいろコーディネートの相談にのってくれるショップのお姉さんが今日はお休みだったらしく、姿が見えなかったので、そのお店は見るだけにしてスルー。
別のお店へ行って、やはり顔なじみになったお姉さんとおしゃべりをしながらいろいろ試着させてもらい、そのお店でカーディガンを購入。
デパートを出て、向かいのショッピングビルに入っている、同じく馴染みのセレクトショップへ行ってみました。が、ここも、いつもコーディネイトしてくれるお兄さんがお休みで、しょこたん似のお姉さんにコーディネイトしてもらい、セーターを購入。
これらは先月頑張って働いた自分へのご褒美でもあります。

午後は久方ぶりにジムへ。ウォーキング・マシンでひたすら歩く、歩く、歩く・・・。先月は一度も行けなかったので、本当に久しぶりに体を動かしました。暖かい施設の中で、体を動かすことができるって、考えてみるととても贅沢なことであります。一方で、そういうことができるということに感謝しなくてはいけません。

今日のブログはとりとめのないことを書いているなあ。とりとめのない一日が暮れてゆきます。


謹賀新年

2013-01-01 09:27:41 | 日々の風景

あけましておめでとうございます。

今年は雪のお正月です。朝から降ったり止んだりのお天気です。
今日は早速初仕事に行ってきました。(朝バイトです)
昨日から今日へと流れる時間の中で、どうということはないのですが、「新年」という言葉を聞くだけで、背筋がしゃんとする気分になれます。

昨年は、自分の中でいろいろなことがあって、問題が一つ解決して、言ってみれば新しい人生。歩き始めています。
今年はどんな年にしようか、何の展望も持っていませんが、とりあえず、ブログの更新はもう少し頻度を上げてしようかと・・・。目の前のことをこなす一年になりそうですが、一日一日を大切に生きていきたいです。

今年もよろしくお願いします。

真紅のバラをメインに、白のスイートピー、松に金の松ぼっくりをあしらってみました。


初雪

2012-12-02 07:07:59 | 日々の風景

師走になった。今年はいろいろあったので、足早に、とはいわないが、それでも思えば、あっと言う間に年がくれようとしている、といえなくもない。

師走の朔日、初雪が降った。
夕方、仕事していると、
「雪だ‼」
という生徒たちの歓声。声につられて外を見ると、雪が舞い散っていた。真綿のようなそれは、冬本番のそれとはちがって、どこか遠慮がちであった。
雪なんてけっして珍しくはないが、今年初めての雪と聞くと、ちょっぴり心が踊る。
冬の到来。


写真は、一輪だけさいていたヘリテージ。


盛りを待つ

2012-10-17 08:51:52 | 日々の風景

先月までの暑さはなんだったのだろうと思うくらい、ここにきて気温がぐっと下がってきています。朝晩は随分と寒くなりました。


山が燃え出す季節にはまだ間がありますが、喧騒のような夏が終わって、山々が錦の衣に着替えるのを待つこの季節、真っ盛りの秋に向かう途中の、ひっそりとしたこの季節が好き。

空き地の草むらには、セイタカアワダチソウの黄色な花が群生し、風に揺れるススキはまるで手招きをしているようで。空にはうろこ雲。降り注ぐ日差しも柔らかく・・・

先日の日曜日は、犀川の上流に行ってきました。本当は国見山というところを目指していたのだけれど、途中の道がなんとなくおどろおどろしくて、本当に熊でも出てきそうだったので、引き返し、とある集落の脇に車を止め、しばし散策。
本当は川原まで下りてみたかったのだけれど、道が見つからず下りることはできませんでした。写真は随分高い所から撮った川原の様子。

トンボが群れ飛び、穏やかな田園の昼下り。


忍びやかに秋

2012-10-02 19:53:29 | 日々の風景
少し前まで暑い暑いと言っていたのがうそのように、気配は秋に彩られています。早くも10月。

9月の晦は台風がきているというのに、千里浜のなぎさドライブウェイへ行ってきました。若いころにいったきりなので、実に何十年ぶり⁉
日本で唯一、砂浜を車で走れるところとして有名ですが、近年は、侵食が進んでいて、砂浜がずいぶん狭くなっているそう。いつまでも、砂浜が残っていて欲しいものです。

さて、お天気の方は、さすがにすがすがしい秋晴れとはいかず、どんよりとした曇り空。時折り雨もぱらつく生憎のお天気。
時々車を降りて波打ち際を歩いたり。
海風が心地よく感じられました。

波打ち際にいたカモメ。なにやら思索にふけっているようでもありました。



波打ち際で見つけたカモメの足あと。なんだかかわいくて、写真に収めてしまいました。

夏の音と秋の音と

2012-09-10 12:11:46 | 日々の風景

今朝は久しぶりに辰巳用水の遊歩道をお散歩しました。
昼間の暑さは相変わらずですが、朝の空気はひんやりと心地よい。
木々の間からは蝉時雨が降り注ぐ一方で、草叢からは秋の虫の音が…。「夏と秋と行き交う空」という古歌がありますが、地上でも、夏と秋が行き交っています。
見上げれば、空はすっかり秋の色を呈しています。


木場潟公園

2012-09-03 09:09:36 | 日々の風景

昨日は友人と小松市にある木場潟公園のウォーキング(ランニング)コースへ行き、友人はランニング、私はウォーキングをしてきました。
木場潟の周囲6.4キロのお散歩コースです。

天気は曇り。炎天下のお散歩は辛いですが、天候はまずまず。スタートしてすぐに桜並木のトンネル。
ツクツクボウシの蝉時雨が降り注ぐ中、緑のトンネルの中を歩きます。1キロほどで桜並木は終わり。

潟の水面を見ながらのウォーキング。カルガモが気持ちよさそうに泳いでいました。

ゴールに近づくにつれ、陽射しも出てきて、夏の名残の太陽が、容赦なく照り付けてきました。
久々のウォーキングで、私的にはかなりの運動量だったように思います。

木場潟は前から知っていましたが、ウォーキング(ランニング)コースが整備されているとは知りませんでした。また、機会があれば行ってみたいところです。

 


七尾美術館へ

2012-08-27 16:01:02 | 日々の風景

実に1ヶ月ぶりの更新。
8月は怒涛のごとき忙しさで、パソコンもなかなか開けずに過ぎてゆきました。
夏期講習も一昨日ようやく終り、昨日から遅い夏休みです。(朝のバイトがあるので、完全に一日中お休みというわけでもないのですが。)

今日は朝のバイトも休みだったので、久しぶりに丸々一日お休み。さぁて、何をしようか、というわけで、七尾美術館で開催中の「長谷川等伯」展を見に行ってきました。京都圓徳院所蔵の「山水図襖」をメインに、養父長谷川宗清の作品など10数点の作品が展示されています。

「山水図襖」は、旧大徳寺三玄院の襖絵で、等伯は、住職に描くことを断られたにもかかわらず、住職の留守中に上がりこんで、一気に描いたものだそうです。襖にはもともと桐紋が施されており、その上に墨絵を描いたという趣向です。ことに冬景では、地の桐紋を雪景色に見立てて描いたそうで、そういわれてみると、紋様が、やわらかな牡丹雪に見えてくるから不思議です。

また、この襖絵を描いた51歳の年に、「等伯」の雅号を用い始めたということですから、この襖絵は、等伯にとって一つのターニングポイントとなった作品であるのかもしれません。

「山水図襖」のほかに、国宝「松林図屏風」との関連が言われている「月夜松林図屏風」の展示がされていました。「松林図屏風」は、複製が展示。
「松林図屏風」は、東京国立博物館蔵ですが、数年前に七尾美術館で公開されたときに実物を見たことがあります。静けさの中に迫りくる迫力に圧倒されたのを覚えていますが、複製画はその比ではありませんでした。「月夜松林図屏風」も、構図的には「松林図屏風」によく似ていますが、迫力に欠ける感じ。こちらは等伯作かは不明のようです。

展示数も十数点と、それほど多くはなかったので、じっくりと鑑賞することができました。

 

七尾といえば、七尾城跡へも久しぶりに行きたかったのですが、さすがにこの暑さの中、城跡散策をする元気はなかったので、山へは行かず、帰路に着きました。