人生に於ける6つの時間のスケッチを描く短編連作スタイルの長編。なんでもないある日の出来事を淡々と6つ並べていく。そうすることでひとりの孤独な女性の人生が自ずと浮かび上がってくるという塩梅だ。だが、あまりに図式的過ぎて、感心しない。
誰かと一緒にいても、もちろんひとりでいても、いずれにしても彼女はいつもひとりぼっちだ。ともだちとボーリングに行った16歳。28歳の恋人との海外旅行。結婚してもひとり。(34歳の結婚記念日)47歳のクリスマスは、サークル活動のようなことをしている仲間とのパーティー。3歳の頃の保育所のお昼寝。やがて、ほんとうにひとりぼっちになる。(63歳のある日)
意図はわかるけど、なんだか好きになれない小説だ。ひとつひとつのエピソードは悪くはないけど。特に、40代、60代のエピソードが嘘くさい。想像で描いているからこうなるのだろうが、リアルじゃない。いろんな人がいるだろうから、こういう人だってありなのかもしれないけど、「孤独」をこういう紋切り型に描かれても、僕は納得しない。「読んで、ふるえあがった」と帯には書いてあるけど、ありえません。
誰かと一緒にいても、もちろんひとりでいても、いずれにしても彼女はいつもひとりぼっちだ。ともだちとボーリングに行った16歳。28歳の恋人との海外旅行。結婚してもひとり。(34歳の結婚記念日)47歳のクリスマスは、サークル活動のようなことをしている仲間とのパーティー。3歳の頃の保育所のお昼寝。やがて、ほんとうにひとりぼっちになる。(63歳のある日)
意図はわかるけど、なんだか好きになれない小説だ。ひとつひとつのエピソードは悪くはないけど。特に、40代、60代のエピソードが嘘くさい。想像で描いているからこうなるのだろうが、リアルじゃない。いろんな人がいるだろうから、こういう人だってありなのかもしれないけど、「孤独」をこういう紋切り型に描かれても、僕は納得しない。「読んで、ふるえあがった」と帯には書いてあるけど、ありえません。