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映画・演劇のレビュー

追手門学院高校『雨を全部飲んだら砂漠にならない』

2024-07-25 20:51:00 | 演劇
まず、このタイトルに惹かれる。もちろんタイトル自体にはあまり意味はない。だが、とても観念的で小難しい芝居、というわけでもない。いや、どちらかというとわかりやすい。まるでエッセイみたいな軽やかな作品である。彼らが過ごす日常のスケッチ。なんとこれは阪本先生が抜けてから初めてのHPF復帰となる新生追手門学院高校作品。17人の「わたし」(パンフにはキャスト全員が「わたし」と記載されている)たちが、舞台を駆 . . . 本文を読む
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『マッチング』

2024-07-25 10:45:46 | 映画
『ミッドナイトスワン』以降、どんどん新作が公開される今絶好調の内田英治が、今回も原作・脚本・監督を担当する最新作。2月の劇場公開から早くも配信で公開される。彼はさまざまなタイプの映画を手掛ける。しかもそれがいずれもオリジナル台本というのがまた凄い。ただ毎回つまらない。今回もまるで感心しない。同時期公開だった『サイレントラブ』は劇場で見たがあれもまるで乗れない映画だった。だからこれは劇場で見ることを . . . 本文を読む
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住野よる『告白撃』

2024-07-25 07:27:00 | その他
この安直なタイトルをどう受け止めるか。あまり期待せずに読み始めた。あまりにたるい。話がまるで進まない。これはムリと思った。告白劇である。10年以上の時間秘めてきた(ダダ漏れだけど)想いを告げるまでの300ページ。長い。20歳、学生時代から10年。30歳になった仲間たち。なかよし6人で一泊旅行に行く。結婚が決まった千鶴は、彼女に恋心を抱く親友響貴にそれを伝えたいが彼を傷つけないように伝えたいから、こ . . . 本文を読む
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『坂の上の本屋さん』

2024-07-25 07:25:00 | 映画
この優しいタイトルと84分という潔い上映時間に心惹かれて、これはきっといい映画だと思った。本屋さんの話というだけで加点してしまう。それにキネマ旬報で川本三郎さんが褒めていたし。劇場では見逃しているからようやくの配信がうれしい。  期待以上に素敵な映画だった。クラウディオ・ロッシ・マッシミ監督作品。調べてみたけど、これが初めての映画のようだ。50年生まれだからもう74歳になる。この映画を . . . 本文を読む
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『大いなる不在』

2024-07-25 05:39:00 | 映画
昨年の『高野豆腐店の春』に続いて藤竜也が主演する。最近高齢者が主演する映画は多い。昔ならありえなかったことだ。それだけそこには深刻な問題が山積みしているし、誰もが気になっている。需要があるから作られる。今映画の客層は若者ではなくシニアが高いパーセントを締める。   認知症を扱う。だがお話は単純ではない。まさかの始まり。機動隊がある民家を取り囲む。突入するという緊迫したシーンから始まる . . . 本文を読む
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