
いきなり女が裸になってその女がお墓でウンチをしたりする。「なんだ、これは!」と呆れるやら、驚くやら。
お墓を舞台にした群像劇だが、とんでもないことの連続であっけに取られる。読んでいてわけがわからないな、と思うことばかり。どういうことだ、これは、と思う。しかもこれは下品なコメディというわけではない。
裸の女から始まり、その女の娘と同級生4人組の話。(娘を含む3人はデブのひとりをいじめている)引きこもりの男。散歩がてらデリヘルに行く男。神塾という宗教団体の合宿に行く女。そんな何人かの話が交錯する。市営共同墓地にやって来て、幽霊を見る。(幽霊じゃないけど)次から次にいきなり登場する人たちの話は細切れで、ひとつの話に収斂されていかない。(いくらかは交差するけど)
お墓を巡る話だと思ったけど、そうじゃない。不思議な話でなんなのか、よくわからないまま終わる。だけどなんか面白い。