小川洋子ワールドに浸りたい人には必見の1作。でも、そんなものにはまるで興味がない人(たぶん、大多数の人たち)にはどうでもいいような小説。だからといってこれは、ただの身内受けを狙ったものではもちろんない。
最初は日常のスケッチのはずだった。なのに、なんだかずれてくる。妄想の翼を自由に広げて、荒唐無稽のお話を展開していく。くだらない、と言えば確かにくだらない。こんなヨタ話に付き合う必要はないはずだ。だのになんだかどこまでも付いて行きそうになる。
日記である。確かに最初はそうだった。だが、気がつくとなんだかわけのわからない世界へと、どこまでも連れて行かれている。あれよ、あれよ、である。まるで人攫いのような小説だ。そしてこれは誰かさんの(というか、小川洋子だが)「夢日記」を読んでいるようだ。そこには整合性なんかない。これは彼女以外の人間には見えない世界の話だ。夢でしかないだろうが、とてもよくできている。
原稿が書けなくなった作家(どう考えても小川洋子本人だが、)が、毎日の生活をいかに過ごしているのか、なんて、実は興味津々。でも、大したことはない。なにもしてないから妄想力を逞しくする。変な人たちと、かかわりあい、おかしな所に誘われ、何事もなかったかのように帰ってくる。でも、新作のネタのなるようなことはどこにもない。仕方ないから今日も原稿零枚。
最初は日常のスケッチのはずだった。なのに、なんだかずれてくる。妄想の翼を自由に広げて、荒唐無稽のお話を展開していく。くだらない、と言えば確かにくだらない。こんなヨタ話に付き合う必要はないはずだ。だのになんだかどこまでも付いて行きそうになる。
日記である。確かに最初はそうだった。だが、気がつくとなんだかわけのわからない世界へと、どこまでも連れて行かれている。あれよ、あれよ、である。まるで人攫いのような小説だ。そしてこれは誰かさんの(というか、小川洋子だが)「夢日記」を読んでいるようだ。そこには整合性なんかない。これは彼女以外の人間には見えない世界の話だ。夢でしかないだろうが、とてもよくできている。
原稿が書けなくなった作家(どう考えても小川洋子本人だが、)が、毎日の生活をいかに過ごしているのか、なんて、実は興味津々。でも、大したことはない。なにもしてないから妄想力を逞しくする。変な人たちと、かかわりあい、おかしな所に誘われ、何事もなかったかのように帰ってくる。でも、新作のネタのなるようなことはどこにもない。仕方ないから今日も原稿零枚。