これはチャン・イーモウの新作だ。最近矢継ぎ早に新作が公開されている気がする。これは昨年の『ワン・セカンド 永遠の24フレーム』とはまるでタッチの違う映画だ。いろんな映画を作っている。だけど、なんだかいつも本当にこれが彼の求めているものなのか、という気がする。今回はなんとスパイアクションである。『ミッション・インポッシブル』のようなストレートな娯楽大活劇映画ではないけど、派手なカースタントもあるし、 . . . 本文を読む
『明日につづくリズム』は2009年作品だ。当時の課題図書(中学生の部)にも選ばれたらしい。因島を舞台にした2人の中3女子のお話。それは相変わらずの八束澄子世界だ。ここには何も起きない。だからお話らしいお話はない。まぁ、年の離れた弟(彼は施設から引き取った養子)との確執はある。高校受験もある。悩み多き年頃だ。でも、そんなのは誰もが同じ。彼女だけではない。火事が起きたり、2人の大好きなポルノグラフィテ . . . 本文を読む
1988年、初夏。27歳。シナリオの執筆を依頼される。そこからこのお話は始まる。そして4つの物語が描かれる。まずは70年代、京都。ロシナンテという喫茶店に入り浸っていた。小学6年から高校生の頃。多感な時期。自分の人生に大きな影響を与えた。そこで出会った人たち。彼にとっては大学生を中心とした大人たち。「フリーセックス」を旗印にしたそんな大人たちに踊らされた10代の頃。
第2章は2019年。もうすぐ . . . 本文を読む
仕事を2ヶ月休んだ26歳の女性が主人公。しんどくなって、働けなくなる。職場でのパワハラから休職した。自分が、ではなく、同僚の受けたパワハラを告発してその結果自分が傷ついた。なんとも理不尽。休んだけど、何もすることがない。ひと月経つ。何も自分は悪いことはしてないのに、仕事に行かず休んでいるというだけで世間に対して、罪悪感を感じるばかりの日々。
だから海に来た。そして、時計を落とした。まるで中原中也 . . . 本文を読む
まるでドキュメンタリー映画を見てるようなさりげなさ。でも主人公は鈴木亮平だし、彼がゲイで、売れっ子の雑誌編集者をしてるし。(演じているし) 冒頭はそんな彼の昼間の仕事の風景、夜のゲイ仲間との飲み会が描かれる。そこでの会話もさりげない。ある日、新しいパーソナル・トレーナーの青年に会う。宮沢氷魚。彼からトレーニングを受ける。心地よい汗をかく。
これはそんなふたりのラブストーリーだ。これが男女間ならあ . . . 本文を読む
これは最悪だ。ツッコミどころ満載のヘボ映画。前作『恋のいばら』で見直した城定秀夫だが、これで見放す。こんな自主映画もどきの緩い映画を一応商業映画として作っていいのか。観客動員なんて考えないのか? 映画への愛とか、うさん臭いことはさすがに言わないけど、それにしてもこれは中途半端すぎる。こんなミニシアターは経営不可能。ファンタジーだと思って見たらいいのかもしれないが、なんかそこも中途半端。だから映画に . . . 本文を読む
フィンランドからの留学生が女の子が主人公。モスクワにいる。世界最北端まで恋人(友だち以上)と旅するはずだったけど、彼女に用事(男の恋人?)ができてキャンセルされた。だからひとり旅。時代は今からかなり前みたいだ。90年代くらいか。(ケータイもないし、カセットテープ、ハンディカムの時代)寝台列車での長い旅が始まる。まるで快適ではない。同じコンパートメントには粗野な男。酒を飲んで話しかけてくる。うざい。 . . . 本文を読む