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習慣HIROSE

映画・演劇のレビュー

『アメリカンドリーマー 理想の代償』

2015-10-21 21:30:24 | 映画
このタイトルで劇場公開しても、誰も見には来ないだろう。僕が見たのは公開から2週目の水曜日だったが、すでにシネコンの一番小さな劇場で1日2回上映になっていた。レディスデーなので、2、30人は入っていたけど。 映画自体はとても面白い。地味な映画だが、今、これを見る意味を十分感じさせられる作品で満足した。1981年のニューヨークが舞台となる。「アメリカンドリーム」なんて、もう誰も信じない夢の話。そん . . . 本文を読む
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吉田修一『森は知っている』

2015-10-21 21:20:40 | その他
読みながら、吉田修一は最近このタイプの小説をよく書くよな、と思った。世界を舞台にしたスパイもので、昔の彼なら、こういうのはやらなかった。でも、今の彼はやる。 でも、今回はただの産業スパイの話ではなく、ある犯罪の犠牲になった子供がその後の人生をいかに生きたか、というお話でもある。しかも、4歳で母親に殺されそうになった彼が(2歳の弟は死んだ。)その衝撃からいかにして立ち直ったのか(とうか、立ち直れ . . . 本文を読む
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舞台工房SOLA―tobu『ロマンチック・エイジ』

2015-10-21 21:16:10 | 演劇
成井豊がよくやるようなお話で、これはみんなが好きなパターンだろう。『明日、世界が滅びるとしたらどうする?』ということが現実に起きてしまったとき、我々はその非常事態とどう向き合うのか、というお話。SFファンタジーなのだが、あまりリアルじゃない。リアルな地平から話をスタートさせたのに、完全にSFになり、それ自体は構わないのだが、それ以上に発想が広がっていかないのだ。だから、100分は長い。想像力を刺激 . . . 本文を読む
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『ローマの教室で』

2015-10-21 21:13:56 | 映画
3人の高校の先生のお話だ。学校は荒れている。そんな高校に臨時教師として赴任した熱血漢の青年(たぶん、まだ20代)と、定年間際(60過ぎか)でやる気のない老教師との話。ふたりを対比させながら描くのではない。それぞれの、別々のお話を並行して描く。そこに、無力感にさいなまされている校長(50前後の女性校長)の話も描かれる。この3人。 彼らがそれぞれある生徒とのお話を通して、変わっていく姿が描かれる。 . . . 本文を読む
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彩瀬まる『桜の下で待っている』

2015-10-21 21:11:31 | その他
来月修学旅行で東北に行く。今回の修学旅行は僕にとって初めての観光型の旅行だ。今まで、修学旅行には10回は行ってるけど、こんなふうな観光を主体にしたものは一度もなかった。融合型や、定住型なら、あるけど、全部観光なんて、なかった。そういえば、僕が高校生だった時、修学旅行は完全観光型だったから、それ以来ということになる。 しかも、今回の目的は震災学習だ。結構プランとしてポピュラーになっているのかもし . . . 本文を読む
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吉野万里子『空色バウムクーヘン』

2015-10-21 21:09:55 | その他
とうとうこういうのが出てきたか、と感心する。ありとあらゆるスポーツもの小説を読んできたけど(うそ、です。でも、かなりの小説を読んだ)これはないわ、と思う。思わず偏見から読むのをやめようか、と思ったくらいだ。でも、読んでよかった。作者の意図通りだ。女子がウエイトリフティングなんて、そんな差別と偏見をきっと誰もが抱く。だが、どんなスポーツでも同じだ。一生懸命している女の子たちはキラキラしている。(とい . . . 本文を読む
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