なぜ今頃つかこうへいなのか、なんて一切考えさせないところがいい。立ち止まらせないで勢いだけで突き進む。さすが大阪新撰組である。今更ながら再三つかを取り上げるが、その都度納得させてくれる。今回はつかこうへいのデビュー作である。18年を経てリニューアルされたスタジオガリバーの杮落とし公演にふさわしい演目であろう。つかの原点を新しいスタートとして上演することには、新撰組という集団の「歴史 . . . 本文を読む
たぶんこのなんでもない映画が、中国のたくさんの観客から支持されたのは北京で暮らす(中国の都市部で、と言ってもいい)大多数の人たちに共通する問題が、ここにはしっかりと描かれていたからだろう。それを丁寧にきちんと描いてみせた。それだけのことだ。
特別なことはここには何もない。決して豊かではない都市生活者のどうしようもない哀歓をことさら強調するわけでもなく、大仰に見せるわけでもない。お話を自然に見 . . . 本文を読む