
これは小説ではないけど、演劇の作り方、教えます、とあるので、ちょっと気になり読んでみた。とても面白く読むことができた。普段から芝居は見ているけど、それが出来るまでについてはあまり考えてない。出来たものについてなら考えるけどそこまでの過程は興味がない、わけではないけど、深く考えずに見ている。音響、照明、舞台美術、舞台監督、制作。他多数。それぞれのスタッフの協力なくして芝居は作られない。だけど、僕が見ているのは出来上がった作品。台本、演出だけ、かもしれない。
芝居は大好きだ。特に小劇場の作品。目の前に役者がいて、手の届くところに異世界が出来る。その世界に没入する快感。映画、小説が好きなのもよく似た理由だろう。だから映画は劇場で見る。芝居はもちろん劇場しかあり得ない。(と言いつつ映画は配信でも見るし、芝居だって時々仕方なくだけど、配信で見ることもあるが)
この本を読みながら、知ってる気になっていたことを改めて教えられる。さまざまなスタッフへのインタビューも楽しい。彼らが芝居とどう向き合っているのか、どうして芝居と出会ったのか、役者や作家(演出家)ではなく、その周囲にいて支えてくれるスタッフ目線で言葉が興味深い。