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映画・演劇のレビュー

『蔵のある街』

2025-08-27 14:09:00 | 映画
こんな映画を待っていた。これは懐かしい昔ながらの古いタイプの日本映画だ。そして、ここには特別なことは何もない。だからいい。(あの花火大会は特別だけど)『あの日のオルガン』を撮った平松恵美子監督作品による最新作。岡山県倉敷市、美観地区(とてもいいところだ。有名な観光地だけど、静かで)を舞台にした2人の高校生たちと彼らが大好きな同級生の女の子、そして彼女の自閉症スペクトラムの兄、彼ら4人のひと夏の日々 . . . 本文を読む
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『チャオ cha O』

2025-08-22 17:44:00 | 映画
夏休みの子ども向けアニメーション映画だと舐めてかかったらビックリする。これはまさかの映画だ。こんな大胆な映画を平気で作って公開する。だけど(もちろん)全く人は入らないから公開2週目から早くも朝イチのみの上映。しかもお客は僕ひとりだった。人魚姫のお話だけど、彼女がまさか、、、だけど、そんな彼女がこんなにも愛しくて。人はまず外見から判断する。見た目は大事だけど、それが一番ではないこともわかっている。だ . . . 本文を読む
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『バレリーナ』

2025-08-22 16:10:00 | 映画
キアヌ・リーブス主演の『ジョン・ウィック』シリーズ、スピンオフ作品。父親を殺された復讐に燃える女性スナイパーが主人公になる。あまりに単純な展開に啞然とする。ここまでお話がなくていいの? 最初から最後までアクションシーンのつるべ打ち。お話はない。ジョン・ウィックの世界観をそのまま引き継いで、そこに父の後を継いで殺し屋になった彼女が組織を裏切っても復讐を遂げようとするのだが、説得力ゼロの展開。父の死か . . . 本文を読む
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『イン・アワー・タイム 光陰的故事』

2025-08-19 21:34:00 | 映画
台湾ニューウェブの第一歩となったという作品『光陰的故事』が装いも新たに『イン・アワー・タイム』なんていうオシャレなタイトルになって再登場。これはあの楊徳昌(エドワード・ヤン)監督のデビュー作でもある。彼が4話からなるオムニバスの一編を手掛けた。日本では2015年にデジタルリマスター版でリバイバルされたが、今回はこのタイトルで再公開された。たぶん僕は今回初めて見る。もしかしたら見ていたかもしれないが . . . 本文を読む
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『アイム・スティル・ヒア』

2025-08-19 18:45:33 | 映画
ウォルター・サレス監督の12年振りの新作だ。1970年代、ブラジル。軍事政権下でのある家族の悲劇を描く。最初はまるで家族ムービー。8ミリカメラで撮った映像も盛んに挿入されていく。なんでもない家族のスケッチを延々と見せてくれる。全く説明なしでいきなりだから誰が誰だかもわからないまま見せていく。だけどこれがお話の伏線である。突然父が何の説明もないまま軍事政権の秘密警察に拉致される。同時に母や姉も連行さ . . . 本文を読む
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『モノノ怪 第二章 火鼠』

2025-08-16 09:15:00 | 映画
『唐傘』に続く第二章。お話はシンプルなので74分という短い上映時間になっている。ただ前作のような驚きはない。大奥を舞台にした物の怪と薬売りの戦いを描く。三部作の2作目。目に鮮やかな豪華絢爛絵巻もの。和紙に描かれる極彩色。ただもう前作を見ているからそこには驚かない。そんなことよりあまりにお話がシンプル過ぎてそこに驚く。これで劇場用長編映画って?本来ならここはお話で引き込むところである。派手なアクショ . . . 本文を読む
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『百年の孤独』②

2025-08-15 21:22:00 | 映画
2話から4話までを見て、なんだかつまらないな、と思った。彼らが作った自分たちの村はいつの間にか町になる。ここでの生活も30年。若かったふたりも歳を重ねて、初老に達する。2話は錬金術にハマる。長男が去っていく。3話で不眠症・健忘症になる。4話で政府から町長がやって来て、この町を支配する。父はおかしくなり、木に縛られる。次男は町長の娘に恋する。6人いる姉たちではなく、その下の妹であるまだ幼い少女に。も . . . 本文を読む
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DIZ『サブスクに観たい映画が多すぎて、結局、観ない夜ありすぎ』

2025-08-15 08:00:00 | 映画
軽く流し読みしてみた。倍速で映画を見るなんてあり得ないけど、(作り手への冒瀆だ!)この本ならそれでいいと思ってしまった。あまりにさまざまな映画のことを取り上げてあり、笑ってしまった。僕が見ていない映画も多数あるし。あまりたくさん映画は見ないようにしている。今は年に劇場で150本くらいにしている。(だけど200本くらい見てしまうけど)配信でも150本目標だけど、200本くらいか? 本はほぼ小説で30 . . . 本文を読む
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『百年の孤独』①

2025-08-13 21:43:00 | 映画
寺山修司は遺作となった『さらば箱舟』を撮った。1982年のことだ。映画は84年に公開されている。死の床から撮影して完成させた。ベッドに寝転んだ状態で撮影現場に臨む写真を見た記憶がある。原作はガルシア・マルケスの『百年の孤独』だという。当時映画を見る前にさっそく原作を手にしたけど、あまりに難解で途中まで読んだが断念した。あれからもう40年になる。今回Netflixドラマシリーズとして映画化されたが、 . . . 本文を読む
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『木の上の軍隊』

2025-08-13 11:18:00 | 映画
今年は戦後80年。この夏、戦争を扱う映画がたくさん作られ、公開されている。これもそんな1本。忘れてはならないことを伝えることが今こんな時代を生きる僕らの使命だろう。井上ひさしが残した遺稿をもとにして蓬莱竜太が書いた台本を栗原民也が演出したこまつ座の舞台の映画化。『父と暮らせば』『母と暮らせば』に続く戦争3部作の完結編になるはずだった作品だ。ならばタイトルは『友と暮らせば』とでもすべきだと思うけど。 . . . 本文を読む
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『グラスハート』 結末

2025-08-12 07:02:00 | 映画
8話からラストの10話までを一気見する。予想通り9.10話は柿本ケンサクが監督する。(後藤孝太郎は3.4.7.8話)お話は終局に向かう。佐藤健の死までは描かない。ただ、命と音楽を天秤に掛けるなら、音楽を選ぶ。音楽のない命なんて無意味だから、という彼にとっては当たり前の答えをテンブランクの仲間たちが受け入れるところから始まる終章はやはり岡田麿里の脚本で柿本ケンサクが監督する。何の為に生きるのか。残さ . . . 本文を読む
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『グラスハート』 本編

2025-08-11 22:17:00 | 映画
3話から監督が後藤孝太郎に変わる。知らない人だ。ここから急につまらなくなる。3話はミュージックステーション(みたいな、番組)に生放送でトリとして出演するシーンをクライマックスにしてバンドがメジャーデビューするまで。さらに4話は合宿してのアルバム作り。なんか少女漫画みたいなチマチマしたお話になる。撮影は柿本ケンサクが引き続き手掛ける。お話の本編に突入すると思ったけど、そうじゃなくて、瑣末なお話が描か . . . 本文を読む
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『グラスハート』 導入

2025-08-10 06:56:00 | 映画
佐藤健・企画、プロデュース、主演のNetflixドラマシリーズ。10話からなる長編なのだが、まず最初の2話まで見た。とてもいい。この手の音楽映画は山盛りある。今更って感じだけど、新しい切り口ではなく、どこにでもある、だけどどこにもなかったそんなドラマを作ろうとしている。天才ミュージシャンとドラムが大好きな女の子。音楽を通して世界と向き合う。佐藤健ではなく、新人の無名の女の子を主人公にした。宮崎優。 . . . 本文を読む
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『最前線物語』

2025-08-09 02:57:00 | 映画
これは1980年のアメリカ映画。こんな地味な作品を今頃放映するNHKはマニアック。80年ということだから日本公開は81年のはず。『スターウォーズ』で人気になったマーク・ハミルが出ているから公開されたが、地味な映画で話題にはならなかったはず。公開時には大阪は梅田東映ホールという小さな劇場で封切られていたのを覚えている。地味だけど評論家受けしていて、少し気になった映画だ。当時は見逃した。そこまで余裕も . . . 本文を読む
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『ジュラシック・ワールド 復活の大地』

2025-08-08 12:39:00 | 映画
なんとシリーズ第7作である。数えたことがなかったけど、もうそんなになるのか。しかも今回は新シリーズの第1作である。(ということはこの先何本かが続く?)最近のアメリカ映画は昔の日本映画みたいに「シリーズもの」ばかりが作られる。安易に安全圏で勝負している気がするけど、当たるのは安定したヒット作だから仕方ないか。監督はもちろんもうスピルバーグではなく、他の人だ。今回はギャレス・エドワーズ。あの『ローグ・ . . . 本文を読む
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