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映画・演劇のレビュー

『百年の孤独』①

2025-08-13 21:43:00 | 映画
寺山修司は遺作となった『さらば箱舟』を撮った。1982年のことだ。映画は84年に公開されている。死の床から撮影して完成させた。ベッドに寝転んだ状態で撮影現場に臨む写真を見た記憶がある。原作はガルシア・マルケスの『百年の孤独』だという。当時映画を見る前にさっそく原作を手にしたけど、あまりに難解で途中まで読んだが断念した。

あれからもう40年になる。今回Netflixドラマシリーズとして映画化されたが、見ることに躊躇した。長いし、難解なのは嫌かも、と。たまたま昨日NHKのアナザーストーリーでこの本が取り上げられていて、それを見たから覚悟を決めた。まず1話を見てみよう、と。実に面白い。

コロンビアを舞台にしてスペイン語で作られた壮大なドラマは悠々としたタッチで幕を開ける。64分の第1話は若いふたりと仲間たちが、これまで祖先の時代から暮らしてきた村を離れて新しい村を作るために旅に出る過程が描かれる。海を求めて2年間の旅の果てに、海を断念して沼の辺りに村を作る。子どもはそこで成長し、新しい子どもはここで生まれる。

大河ドラマの幕開けである。予知能力を持つふたり目の息子の存在。この村にやって来て滞在する不思議な力(彼らは魔法ではなく科学と呼ぶ)を持つ集団との出会い。そして海を見つけるまでが描かれる。

8話からなる作品(8時間)は、マルケスの原作のまだ3分の1しか描いていないらしい。この夏、世間のお盆休みの間に、とりあえず、このシーズン1の最後までを見る予定。

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